こんにちは!
妊活をしていると抗ミュラー管ホルモン(以下AMH)という言葉を聞く機会がありますよね
AMHは卵巣に貯蔵されている前胞状卵胞や胞状卵胞(排卵する主席卵胞になる前の卵胞のこと)から分泌され、この値が高いほど、これから発育する卵胞がたくさん残っていること示します。
前胞状卵胞や胞状卵胞は元をたどれば原始卵胞なので、AMHが高いということは
前胞状卵胞や胞状卵胞がたくさんある=原始卵胞(卵子)がたくさんある
ということになるのです。
つまり、AMHを測定して
AMHが高い方・・・卵巣に残っている卵子(原始卵胞)が多い
AMHの値が低い方・・・卵巣に残っている卵子(原始卵胞)が少ない
ということになります。
ただ
年齢が若い方はたくさん卵子が残っているので高いはず。
年齢が上がると卵子は減っていくので高齢であればあるほどAMHは低くなるはず。
ですので、AMHが低くても年齢が高い方は年齢相応で異常とは言えません。
AMH値を見る時の大事なポイントは年齢相応に卵子が残っているかどうかなのです。
卵子は男性の精子のように毎日作られず、私たちがお母さんのお腹の中にいる時に作られた卵子(原始卵胞)は減り続けて閉経にいたります。
具体的な数字は!
胎児期(私たちがお母さんのおなかにいる時)が最大で500-700万個、
生まれた時には200万個くらいに減少し、
思春期に20-30万個になり、
1000個をきると閉経すると言われています。
ですから、
20代くらいの方は抗ミュラー管ホルモンの値は高く
閉経前には抗ミュラー管ホルモンの値は0に近づきます。
この値は卵巣年齢とも言われているようですが、抗ミュラー菅ホルモンの値は測定した時の卵巣の中にある卵子の個数を反映していることにすぎません。
抗ミュラー管ホルモンが低いからといって妊娠できないということにはなりませんし、高いからと言って妊娠力が高い、安心ということにもならないのです。
AMHが不妊検査に入っている理由はAMHが極端に低いと数年後には卵子がゼロになってしまうかもしれず、卵子がないと妊娠ができなくなるので、早く妊娠しなくてはなりません。ですから早く妊娠するために妊娠率が高い不妊治療を選択するという方針をたてるのに役立ちます。
卵巣の手術をすると抗ミュラー菅ホルモンが低くなることがあるのはわかっていますが、手術既往がないのに、年齢通りの減り方をしないで、極端に減ってしまう方もいますが、その理由は未だわかっていません
妊活中の方はもちろんですが、未婚の方でも一度見ておいても将来の家族設計に役立つと思いますので、気になる方は検査を受けるとよいでしょう