エンブレル皮下注50mgペンはつかいにくいなぁ | 少佐の絵日記

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ペン型エンブレルを導入して半年近く。

アクテムラオートインジェクターが非常に評判がよかったので、
こちらも皆さんペン型に移行していくものと思っていたのですが。

処方してみた10人のうち継続しているのは、
・現役ナース
・だんなさまが内科医
という二人だけ。
残りはすべて脱落しました。
継続率2割はひどいな。


なんつったって、
「先端のセーフティーロック部分が固すぎる」のですわ。


エンブレルペンの偽物キットが手元にないので、
アクテムラオートイジンジェクターの写真でご説明。

↑このオレンジ色の部分がみえなくなるように容器全体を注射部位に押し付けます。

↓十分おしつけてこの状態になると、薬液注入ボタンが押せるようになります。

エンブレルペンだと、この過程が固くて難しい。

アクテムラだと、片手でラクチン、ポンなんですが、
エンブレルの場合、バネが固くておしつけられない症例が続出

どちらもほとんど同じ形なのに。
噂では、おなじ下請け屋さんでつくってるキットらしいのに。



看護師さんやくまぞーが患者さんにうつときは、たいてい上腕部に射つ。
そのときは、まだなんとかなるのです。
皮膚や皮下組織が固いことが多いから。

しかし、患者さんに自己注射指導してみるときは、
患者さんのおなかにうつように指導することが多い。

そーするとですね、
おなかは皮下脂肪が多く柔らかいことに加えて、
さらにリウマチ患者さんの手指の機能障害や筋力低下のため、
うまくおしつけられないのですよ。

看護師さんや患者さんからのクレームを聞いて、
くまぞーも患者さんにうってみましたが、
「これはヒデー」とおもいマスタ。

何十回もアクテムラオートインジェクターをつかってた看護師さんが、
はじめてエンブレルペンを患者さんにつかったとき、
「先生、この注射器こわれてます!」と言ってきた気持ちがよくわかりました。


グッドデザイン賞もらいましたが、
「使い勝手への細やかな配慮も評価したい」という審査員評価コメントがさみしい。