あたしが天然記念物・アルちゃんと出会って1年ぐらいたった頃のお話。

いつも行ってた仲良しマスターのバーでクリスマス飲み放題パーティが繰り広げられていた。

仕事で遅れて行ったあたしが見たのは、ぎゅうぎゅう詰めになっている酔っぱらいの人・人・人!!

そして泥酔したアルちゃん!



ご機嫌のアルちゃんはあたしを見ると、



ゆぅのぉ、あいらぶゆぅ~?(You know, I love you?)



×100回 を連発。


はいはいはいはいむっ 


と、軽くあしらうあたしだったが、グラスをガシャンガシャン割りまくりだわ、

じゃれてるつもりが今より筋肉ゴリラだったアルちゃんは、あやうくケガさせそうになるわ、

あたしのイライラ度数は、欽ちゃんの仮装大賞並みに急上昇。


そこへさらに泥酔オンナ登場!

彼女は、あたしとアルちゃんが仲良くしてる男の子が、「いいなぁ~ラブラブ」と思っていた子で、
そのパーティですっかり酔っぱらってカウンターに座っていた。

泥酔ゴリラ・アルちゃんは、よぉーし!俺が二人をくっつけてやるぅ!と、意気込み彼女のところへ。


アルちゃん:Do you like him?
(himとは、友達のこと)


オンナ:like? Yes! I like you!!
(you?? こりゃ酔っぱらってるわ・・)


アルちゃん: I like you, too!
(こっちも酔っぱらってるからどうでもいいみたい・・)



しかし、そこは酔っぱらい恐るべし。盛り上がった(?)二人は、カウンターを挟んで、手を握り合い、なんだかいい感じの雰囲気!?


カウンターで座る泥酔オンナ。カウンターの中で手を握る泥酔アルちゃん。

いったいこれからどうなるんだろう・・・・と好奇心満々で見てたあたし。


その瞬間!!!えっ


泥酔アルちゃんは握ってた彼女の手を自分の顔・・・いや、自分のくちびるへ運んでいく!

ヤツのくちびるは、みるみるアヒルのようにとがっていく・・・・キスマーク


彼女の手の甲がアルちゃんのアヒルくちびるへ接近・・・・接近・・・・大接近・・・・・・


バチっ目


・・・・好奇心満々のあたしの目と、アヒルくちびるのアルちゃんの目がばっちり合った!!


あ・・・・と思った瞬間!!!


アルちゃんのアヒルくちびるは、彼女の手の甲のわずか上を通過。

通過と共に、アヒルも解除。

彼女の手は流れるような動きでカウンターの元の位置へ。



危険察知能力は、泥酔してても健在だった、アルちゃんグッド!


次の日にあたしに酒屋に連れて行かれ、グラスを割ったお詫びにお酒を買ってバーに誤りに行き、
そこでさらに、他の女の子の顔を自分の股間に持っていこうとして女の子を椅子から転ばせたという悪行がばれ、あたしに、両手ビンタされるはめになったとさ。ドクロ


それ以来9年半ほど、彼の泥酔を見たことがないあたしでした。


めでたしめでたし虹