最近、テレビで外国人による山林買い占め問題が放送されていた。

いわく、中国人をはじめとする外国人が日本の山林を買い占めており、
自治体や国が問題視している・・・

私に言わせると、その意見はあまりに浅すぎる。

なぜ外国人が山林を買うのか?
それは、そもそも山林を売りたい地主がいるからだ。

では、なぜ地主は山林を売りたがるのか?
それは、山林が、地主にとっては金と労力がかかるだけの、不良資産だからだ。


まず、山林は固定資産である。
このため毎年一定金額の固定資産税がかかる。

次に、山林には手入れが必要である。
イノシシや蛇が出没する中を、ナタやチェンソーを使った枝打ち、
間伐をしなければ、商品価値のある木は育たない。

自分がその作業をしなければ、森林組合に作業を委託することになる。
この場合、当然作業委託費用がかかる。

さらに、森林火災や土砂災害に備えた森林保険も掛けると、
その保険料は当然かかる。

もちろん、伐採できる樹齢になれば、木材として売ることはできる。
だが、ブランド力のある銘木ならともかく、一般のスギ、ヒノキ林では、
その価格は非常に安い。

しかも、伐採可能なのは植林から50年以上後。
それまでは、経費を垂れ流すだけだし、
伐採したとしても現在の相場では、トータルで赤字になってしまう。

つまり、地主にとって山林は「資産」ではなく「負債」なのだ。

ある番組で、100ヘクタール以上の山林を持つ地主のご老人が、
外国人でも誰でもいいから山林を買ってほしい、と懇願していた。

おそらく、そのご老人は、山林を持っているがゆえに、
年金を取り崩して相当な額の税金や費用を支払っているのだろう。
だが、その部分を、テレビは放映しない。

本当に山林が水源涵養や環境保護に重要で、
国(あるいは住民)が必要だというなら、
その重要性、必要性に応じた対価が、山林を守る
地主に支払われてしかるべきではないか。

だが、地主は山林に費用を奪われている。

だから、どんなに安くても、買い手が誰であっても、
地主は山林を売りたがる。


ちなみに、山林が買い占められたのは、今が初めてではない。
バブル期に問題になった原野商法を思い出してほしい。

その時は、無価値な山林を高額で売りつけられた買い手が
「被害者」としてテレビに登場していた。

現在でも全く構図は同じなのに、当時と同じ買い手の立場の人が
「加害者」的な立場でテレビに登場しているのは興味深い。
放浪が趣味なので、今まで色々な地域を見てきた。

いちばんひどいのは農村。
最近までは田んぼであったであろう場所にススキが生い茂り、木まで生えた耕作放棄地は、
北は北海道から南は鹿児島まで、全国各地で見てきた。

商店街もひどい。
県庁所在地なのに駅前商店街がシャッター通りになっている場所も数え切れない。
ひどいところでは、立派なアーケードの下にある商店の7割が閉まっていた。

驚いたのは、東京にもシャッター通りがあったこと。
蒲田近辺の古い商店街では、半数以上の商店でシャッターが閉まっていた。
平日の夕方だというのに!

このままではまずい。何とかする方法はないのか?

というわけで、このブログでは、問題はどこにあるのか、どうすれば解決できるか、
などの戯言をつらつらと書き連ねていこうと思う。