雪が積もった。

一夜明けても、二夜明けても残っている。


積もった雪には、あまりいい思い出はない。

降るだけの雪にも、大した思い出はない。


それでもなぜか、心が澄んでいく感覚がある。


夢中になって白い路面を歩く。

あちこちが白く抜け落ちた風景。



隣に誰もいなくても、歩くことは、できる。