「ことわざ」とは
先人の経験から生まれた知恵を言葉にしたものです。
より多くの人々の活きる糧になることを願って・・・
だから、迷信ではなく真実なのです。
イタリアにも「ことわざ」があります
その「ことわざ」を分かりやすく伝えるために描いたもの
それが
これは
ジュゼッペ・マリア・ミテッリ(1634~1718年)
イタリア人、画家、版画家
が、1678年に
フランチェスコ・マリア・デ・メディチ(1660~1711年)
に贈った版画集です。
その11番目
上には「ことわざ」が記され、
下には、その「ことわざ」の説明が書かれています。
そして、それらが描かれています。
上の「ことわざ」は
「盲人が盲人を案内すると、二人とも穴に落ちる。」
下の説明には
「盲人が崖への案内人になると、
助言が必要な不注意者に、
不用心な助言者は、あてにならない付添人である。」
崖に落ちそうになっている二人の盲人が描かれています。
左の盲人は左手にジョッキのような入れ物を手にしているので、水が欲しかったのでしょう。
その場所を、もう一人の盲人に案内してもらっています。
ここで言う「盲人」とは「無知」もしくは「能力が備わっていない」ことを表しています。
そのような2人が何か行おうとしても、どうにもなりません。
例えば、
コンピューターの知識のない者が、同じくコンピューターの知識のない者に
パソコン操作の方法を聞いたとしても・・・
結果は、お判りでしょう
出来ないどころかパソコンを壊してしまう可能性もあります。
出来ない、もしくは知らない人に聞いたり、やってもらおうとしても・・・
出来ないし危険を伴う可能性があることが描かれています。
この版画集は、
的確な人生の法則を処方してくれます。
参考訳
「Proverbi Figuratiことわざ図絵」
而立書房