我が家の水仙が咲き始めました。
水仙の花を見るたび思い出す話があります。
それは・・・
オヴィディウス(紀元前48年~紀元後17または18年)の著作
「変身物語」の中のナルキッソスの話です。
ナルキッソスは美少年なので多くの妖精たちが恋焦がれますが、
誰も相手にしてもらえません。
ある日、ナルキッソスは水辺に移った自分の美しい姿に恋焦がれてしまいます。
そして水辺を離れられなくなってしまいます。
それまで彼は自分の姿を見たことがありませんでした。
食べ物も飲み物も口にすることはなく、どんどん衰弱していきます。
そして最後、息絶えます。
棺を用意しましたが、ナルキッソスの姿は消え、そこから水仙の花が咲きました。
というお話です。
香月ひかる 撮影
ローマ、バルベリーニ宮(国立古典絵画館)
カラバッジョによって描かれたナルキッソスです。
水仙の花のように下を向いています。
イタリア語では、
ナルキッソスも水仙もnarcisoと言います。
頭文字を大文字にすると
Narciso→ナルキッソス
定冠詞を付けると
Il narciso→水仙
となります。
I fiori di narciso sono rivolti verso il basso
proprio come Narciso che guardava la sua immagine nell'acqua.