宇宙人、カリュストといろいろな敵と戦ってきたマーク達でしたが、本来の目的は地球の破滅を防ぐために宇宙に出てきたことを忘れてはいませんでした。
戦いは極力避けなければなりません!
地球に災害をもたらした天体を見つけ出さねばなりません!
その原因となった天体はマークの宇宙船の進行方向にありました。
船内に移した立体映像では、10光年先までの星々がその星の被害に遭ったものと思われる映像が映し出されています。
恒星の周りを回っていた惑星の残骸が回っている恒星系も見えます。
その中でもごく最近破壊されたものと思われる星々があり、当面の目的地として、その星系が選ばれました。
その先はまだ観測できる範囲外でした。
マーク達はその星系にある破壊された小惑星に着陸をすることにしました。
上空からの観測では生物の存在は確認できません。
その星は岩山が多く存在しており、水も存在していません。
ただ岩山の間を谷状の地形が走っており、以前は確かに川が流れていたものと思われました。
未知の星のために蒸発してしまったのでしょう。
フランクがハンマーで岩を砕き岩のかけらを手に取ると「この岩をロケットに持ち帰って調べてみよう!なにか掴めるかもしれん!」と言いました。
とりあえず調べる岩を持ち帰ってロケットに戻ると物質専用のCTスキャナーにかけました。
調べ終わってマークの所に戻ると、
「今調べて分かったんだが、この物質は何か外部から大きな力が加わってものすごく圧縮れていた。多分この物質に限らずこの星全体がこのような状態だと思う。
地球と同じ星に襲われたんじゃ-ないかな?」
「どれかしてみろ!」マークが受け取るとその重さにびっくりしました。
「うわー何だこれは?こんな1cmサイズ小粒な小石がこんなに重いのはあり得ん!」
「この小石は原子核中の陽子と中性子が分離されているからだ!
これほどの力を持つ星は中性子星の内部と変わらない力だ!」
「こんな途方もない力を放つものと言えばブラックホールしかあり得ん!」
「しかしブラックホールと言えば何でも吸い込んでしまう星だろう!小惑星とはいえ、なんでこの星がここに残っているんだろう?」
「それはわしにもわからない!もしかするとブラックホールがここを通過するスピードが速すぎたせいかもしれない。
例えば光に近いスピードで通過をすれば吸い込まれる暇もなく通り過ぎてしまえば残される可能性はある!」
「宇宙を放浪するブラックホールか?地球もそのようにしてやられたのかな?それなら今度はブラックホールの進路を調べなければならん!また戻ってくるようなことがなければいいが!」
「よし今度はブラックホールの存在とその進行方向を調べに行こう!
すぐに出発だ!」