ヱヴァケータイ、早くも2万台の予約が受付終了--価格は9万9540円

http://japan.cnet.com/news/tech/story/0,2000056025,20394465,00.htm


10万円というと

コミックが1冊600円弱として167冊、DVDが1枚5000円だとして20枚、映画大人1回1800円だとして55回。

2万台ということはこれらが2万倍となるわけで(そもそも全体で20億円)、コミックが334万冊、DVDが40万枚、映画館入場延べ人数110万人。

ヱヴァは良い作品だけど、これで儲かるのは極一部の人間であって、本来流れるであろう市場が単純に考えれば上記分減ってしまうという計算。


国立メディアセンター構想はあくまでも対外戦略の一環ではあるけど、これは一私企業とごく一部の人間だけにしかお金が流れない。

某芸能事務所が失敗したように「ファンを金ズルとしか思っていない」ような商売の仕方は、その裾野を確実に減らす。ファンは疲弊し、結果他の消費に使えなくなるどころか、生活必需品の消費さえ減らしてしまう。

これが仮にそのうち売上げの1割でもアニメーターに分配しますというのならまだ分かる。

日本のアニメーターは現在1000人。この人々に均等にその売上げ1割を分配するとどうなるか。

一人頭20万円である。

ただ、これはあくまでもヱヴァに限った話にしたなら、そのスタッフは限られるので、確実にケタが変わる。

とんでもない労働環境下で毎月5万~10万の収入しか得られない彼らにとって、このケータイの価格といい、その売れ行きといい、作っている彼らにはまるで別世界である。


売るなとは言わない。買うなとも言わない。

ただ、商売のあり方としてどうなのか。アニメを作っていなければ現在のヱヴァ人気は有り得ないということを考えると、その売上げの一部をアニメーターにも分配するということを先立って公表し、実際に分配するのが筋ではないかと思う。


それができないのであれば、私はこの件に関して一切納得できない。

買う方も考えるべきではなかろうか。