今回はくそ真面目に、そしてとても長くなると思います。
それを受けとめてくれる方だけ、読んでくれたらとても嬉しいです。
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旅を決めたのは金曜日。
病院のソファーでぽっかりと空いた週末のことを考えていた。
「・・・そうだ。旅に行こう。」
病院の検査結果は良好。
先生が変わったこともあり、とてもスムーズに事が進んだ。
次の日。
昼にはすでに名古屋行きのバスに乗っていた。
乗客は10人程度。
子どもから女性、友達同士やおじさん、お仕事風の人など人数が少ないながらも多種の人たちと共にする。
目的も様々、思いもそれぞれの人を乗せて・・・でも僕だけは人に会うわけでも、ましてはどこに行くことさえも全く決めてなかった。
それでも唯一、行くことを決めていた場所は。
天気は曇り。
高速道路をひた走る。
ふと雲の行方が気になった。
継ぎ目もないほどの大きな雲から、次第にぽつぽつと小さなうろこのような雲が出来上がっていく。
それはまたところどころ重なり先程よりも少し大きな塊を作る。
模様やスピードは様々で、太陽に照らされ光り輝くこともあれば、今にも雨が降りそうなほど黒く厚くなってる場所もあった。
5時半過ぎ。
到着予定時間ぴったりに名古屋に到着。
8時前には今夜の宿泊場所に到着していた。
あれほど暖かった昼間から一転、今にも雨が降りそうなぐらい寒い夜だった。
一人旅は夜が寂しい。
岐阜の街を探検するが9時を過ぎた景色は飲み屋以外の明かりは乏しい。
歩ける範囲歩き回ったが、購入したのはその地域しか買えないコーヒー牛乳とどこでも買えるコンビニの甘いものだけだった。
次の日の朝。
夜降っていた雨は止んでいて、8時過ぎにはチェックアウト。
今日はここから京都までの鈍行列車の旅。
予想以上に込んでいた車内。米原までは座ることが出来なかった。
ふと横を見ると大学生ぐらいだろうか、男女6人でにぎやかに話をしていた。
朝ごはんはまだだったのか、そこで食べ始める。
話から大阪に遊びに行くらしい。
電車の揺れは東京に比べると穏やかで、立っていてもさほど気にならないぐらいだった。
それでも揺れるたび、その大学生の軍団の一人がこちらにふらつき足を踏んだ。
2度足を踏まれたところで乗り換えとなった。
米原からの道では無事に座ることが出来た。
向かい合うボックス席。前には知らない男性と隣とはす向かいにはお仕事をしてきた感じの2人のおじさん。
前の男性はちらちらこちらを向いてくる。
僕はずっと窓の外の景色を眺めながら音楽を聴いていた。
・・・長くなりました。続きます。