いろいろなクラスに入る私。

担任の保育をフォローできるように動くのが、保育補助。

昨年まで正規職員で、子どもへの言葉掛けや対応では、気になることは声を掛けてしまう。



昨日、以上児クラスに入った私は、楽しく過ごしていた。午前中は担任がいたけど、給食後からは担任が抜けて常勤がクラスを回す。

ちなみに、昨年度私が担当したクラスだから、流れもわかるし動きやすい。


だけど、子どもの要望をどこまで受け止またいいかは指示を仰ぐこともある。勝手にできない場面もある。非常勤ですから。



おやつを取りに行く時に、準備を済ませて1人の女の子がみんなが準備を終わらせるのを待っていたので、連れて行った。

家庭では、うまく気持ちを受け止めてもらえず自己肯定感の低い子。だけど、すごく優しさもあり生きる力をしっかり持っていて、自分の気持ちをはっきり言えてしまうところもあり、母親も別の職員も強めの態度で接することも多かった。そのため、職員間で関わり方を共通理解しながら、対応していた子だった。


おやつを運んで戻ると常勤の若い先生が大きな声で「いたー!ちゃんと言って言ってねー!」と言った。ビクッとなり顔が引き攣り明らかに気を遣っていた。

「ごめんねー、準備済ませていたけど周りがまだまだな感じだったから連れてったー」

「いや、気づいてなかったからいいんですよー」と私にはいうくせに、その子には「自分で言えたよね?言おうね!」と大きな声で言った。



えっ?わたしが一声かけて連れて行けばよかったんだから、この子じゃなくてわたしじゃない?そう思って、またその職員のところに言って「わたしも先生も同じ先生だから、わたしが連れて行ったから言わなくていいって思ったんだと思う。私が気をつけることだから、◯◯ちゃんは別に気にすることじゃないかもー」も声をかけた。

ちょうどその時、別の正規職員が「せんせー、昨年度の仕事で聞きたいことがあってー今いいですか?」と話しかけてきたのでその話はおわったけど、終始声が高いから話もなかなかしにくい雰囲気に。


溜まりかねた私は、常勤職員にまた声を掛けた。「先生、ごめん。声が大きい。子どもの声より保育士の声が大きいのはどうかな?ちょっと、資料確認で抜けるねー」とクラスを出た。


5分ほどでクラスに戻ると、先ほどの女の子とおやつを食べる約束をしていたので、その子が用意してくれた場所に着く。

周りはまだ食べているのに、その子はなぜか悲しそうな顔で食べおり、体育座りをしていた。

「ん?どーしたの?悲しい顔して」と声を掛けると、「とうもろこしを落としてしまったの。先生が落としたからちいさいとうもろこしねって」

落としたことと大好きなおやつが小さくなってしまうことと、色々な理由が彼女の表情に出ていたのだと感じた。


「先生、大きいのはなかった?」とクラスを回す保育士に声をかけると、「後であげるねって話しててー。ねー、◯◯ちゃん!」と話しかける。

まぁ、わたしは非常勤だし2人のやりとりを見ていたわけじゃないから、あぁーそーなの?とまたわたしもとうもろこしを食べ続けたけど、納得できなかった。


黙ってられないわたしは、「先生、どうして落としたからこのとうもろこしなの?」とお皿のとうもろこしのかけらを見せると「◯◯ちゃん、どうやって落としたの?」と尋ね出す。



いやいやちゃうし。

「先生が何を思って落としたからといって、この小さなとうもろこしを渡したの?大きいのは余ってるし、無かったとしても給食室から貰うべきでは?やっぱり可哀想だから、大きいのをあげるね。なんか、落とした罰に見える。」そう言ってわたしは、早めに帰った子の余ったおやつを女の子に渡した。


周りに子どもたちがいたから伝えられなかったけど、それはね?虐待と同じだよ?そう言いたかった。


すぐに担任に伝えた。子どもよりも声が大きく、否定的な声掛けではなく、肯定的な声掛けをして欲しいことと、おやつのくだりは罰にしか見えないこと。そして、その子は保育士が言葉関わり関わり方1つでも配慮してあげることが必要な子だということ。担任と共にしっかり共通理解の中で保育してほしいと。


保育士の言葉で表情で態度で、子供が萎縮しとしまうことがある、トラウマになることがある、人を育てる仕事なのだと一人ひとりが自覚しながら、子どもには向き合って欲しいと思った。来年度また、正規職員に戻る予定だけど、保育士という名だけで保育士らしくない対応をする保育士がいるってことを知って欲しいと思う。