広州あんてぃーく倶楽部(KAC)の12月度活動報告になります。

 

■日程

12月15日(日)

 

■スケジュール

0745 地铁1号線・体育中心站B出口集合    

0900 虎門林則徐記念館

1100 南沙天后宮

1300 昼食

1400 蓮花山

1700 広州市内着 

 

今回は帰国の決まったメンバーのリクエストにお答えして、以前訪問した

ことのある虎門林則徐記念館へ。また一度渡ってみたかった、

東莞虎門から広州南沙にかかる虎門大橋を渡るツアーです。

 

虎門は東莞といっても車で1時間半ほどかかります。道自体は高速道路を

突っ走って快適ですが、下道に下りてから林則徐記念館まで若干渋滞します。

細道を15分ほど入っていくと到着。

 

 

 

林則徐销烟池与虎門炮台旧址。1840年に起こったアヘン戦争の引き金となった

林則徐による大量のアヘン焼き打ちが行われた場所であり、また、実際に

英国艦船との間に砲撃戦が行われた場所でもあります。

 

 

現在は、2つの分かれた場所から構成される観光スポットで、実際にアヘンを

焼き討ちした場所は、林則徐記念館になります(この2地点は、車で30分距離)。

 

その林則徐記念館を参観。微妙に面倒くさい無料チケットを取得して園内に

入ると、すぐ左手に、林則徐がアヘンを焼き討ちした例のため池があります。

今回が初訪問のメンバーばかりだったので、池の前で時代背景を説明。

 

汚れた水が入っているただのため池ですが、やはり歴史的な背景を考えると

受ける感動の大きさが違いますね。

 

 

この園内のメインテーマである記念館にて、アヘンについてお勉強。

前回も大ウケでしたが、各国の旗ボタンを押すと、その国でアヘンがなんと

言われているかが音付きで解説される装置が楽しい。

 

 

 

英語ではアヘンは「Opium」と書くのですが、当時輸入されていた木箱には

普通にOpiumと表示されていたようです。

 

 

記念館は4階建で、1〜3階はアヘンと林則徐にまつわる展示がされています。

林則徐のアヘン焼き討ちは、当然のように同治帝の命令を受けてのことでしたが、

イギリスとの戦争の対価があまりに大きなものになった為、林則徐の

最後は新疆の方に流刑となります。

 

4階は景泰藍展になっていたのでサクッと見学。

 

 

アヘン記念館の隣には、虎門の歴史館があります。

 

 

他にも園内には、玉虚古廟、石碑などあり、特別展で孫中山展も開催されて

ましたが、実にくだらないパネル展だったのでこちらもサクッと終了。

 

 

いよいよ虎門大橋を渡って広州側に移動します。流石に2つの半島をつなぐ

大橋です。当日靄がかかっていて風景的には今ひとつでしたが、ズバリ橋の

下に要塞化された島を見ることができて感動。

 

楽しい時間はあっという間に過ぎ去り、南沙側に到着。

次の目的地は、南沙天后宮です。

 

 

 

南沙天后宮。明代の創建。今も境内には、永楽帝時代の石碑と鄭和の南海巡航

を讃えた記念碑があります。正面が海に面していて、入口から天后宮を眺め

見ると、山沿いに建てられた立派な建物とその前面に鎮座する高さ14.5mの

天后像が見えます。

 

 

 

広東など海に面した場所では、人々は「水」を相手に生きてきたと言っても

過言ではありません。その中で生まれた信仰が、媽祖であり、別名を

天后娘娘と言います。実は、実在したらしきモデルがいて、宋代に生まれた

林默と呼ばれる女性がその人です。

 

 

伝承として、林氏の六女として生まれた林默は、生まれた時に泣かなかった

ことから「默」と名付けられます。小さい時から神童と称され、15歳の時

には人の病を治せるようになったそうです。ある時父と兄が漁に出て遭難

した際に、「父は生きてる、兄は死んだ」と予見し、最後は兄の遺体を

海中から探し出して帰ってきた為、人々から神として崇められるように

なったそうです。

 

 

その天后像を過ぎると、お参りという名の山登りが始まります。

途中いくつかの宮殿にてお参りしながら、ひたすら階段登りです。

 

 

登りきったところにあるのが、南嶺塔。創建は明代のようですが、現在の

ものは歴代修復されながら今に至っています。楼閣式なので、登れそうです

が今は禁止されてます。

 

虎門大橋も遠望できますが、如何せん靄が残念。

 

修行のように山登りした後は、近くにあるホテルにて飲茶ランチ。

KACでは珍しい豪華ランチ。雰囲気も良く、味も抜群でした。

 

一息入れられたので、バスに乗って一眠りした後、気合を入れ直して蓮花山へ。

 

 

一度個人的にきたことがある為、園内を歩くことは無理と判断。

入場後すぐにカートに乗ってまずは蓮花塔へ。

 

 

 

蓮花塔。明代万暦年間の創建(1612年)。広州三大塔の一つに数えられ、

その中で唯一登れるのがこの塔です。しかし八層九階建てなので、

実質17階分の階段を登るのと同じです。

 

 

 

今日は歩行距離よりも腿上げの回数が半端なく、途中からちょっと足にきましたね。

 

 

 

ついで、清代に鄭成功の反清攻撃を防ぐために作られた蓮花城を見学。

見るべきものは実は城壁のみで、内側は映画村ぽく、建物の中は簡単な

展示場になっています。

 

 

 

なぜか諸葛亮の八卦陣という名の迷路遊びを良い大人が楽しんでしまいます。

 

 

 

ここから入り口までは、蓮花山のメインともいうべき採石場跡を見ながら

ぷらぷら歩きます。

 

採石場として2000年以上の歴史を持ち、切り立った岩山が異常に荘厳に見えます。

 

返す返すも天気がもう少し良ければ、美しい風景なのですが、今回は

ちょっと残念。

 

最終的にメンバーのiPhone調べで58階分登ったということで、

次の日はかなり太ももにきましたね。

 

非常にハードでしたが、まだ涼しいこの季節でないとできないツアー

内容で、行く先々満足度の高い良い文物が見れたのがよかったです。