広州あんてぃーく倶楽部(KAC)の8月度活動報告になります。

 

■日程

8月18日(日)

 

■スケジュール

0900 五仙古観前集合     

0930 越秀区博物館

1130 薬洲遺址

1200 食事

1400 南越国木構水関遺址

1430 現地解散 

 

お盆期間ということもあり、参加者は3名。市内ツアーは魅力がなかったかな?

とも思いながら、現地まで市内バスで向かう。

 

今回はちょくちょくアテンドなどでも来ている場所なので、新鮮味のある

ポイントではありません。まだまだ夏の暑さも厳しいかなとどこか面白そうな

博物館を探していたらちょうど良い博物館が見つかりました。

 

予定通り9時からスタート。まずは五仙古観から。

 

 

五仙古観、現在の建築物は明の洪武十年(1377年)の創建。

 

北宋時代には、すでに五仙人を祀る祠があったという記載があり、南宋、

大元時代も場所を移しつつ存在した模様。敷地内の石碑には、北宋時代の

重修碑がある。

 

 

正面玄関には、異形とも言える立派な牌楼があり、その両脇に明代の

石獅子が鎮座しています。

 

 

入り口上の同治十年の扁額は、当時の両広総督瑞麟の筆になる

「五仙古観」の文字が映えます。

 

 

国保プレートは、「五仙観及嶺南第一楼」とありますが後者の

説明は後ほど。

 

 

中に入ると正面が中殿で、屋根の部分などに明代の建築様式を

残しています。

 

殿内には五仙人と五匹の羊の彫像が安置されています。

 

その裏手に回ると、嶺南第一楼が現れます。

 

 

広州で楼閣といえば、越秀公園にある明代創建の鎮海楼ですが、

この嶺南第一楼はその建築年代が鎮海楼より7年早い洪武七年

(1374年)の創建のため、この名称で呼ばれているとのこと。

 

 

二階には、広東一の大きさを誇る明の洪武十一年(1378年)鋳造の

大鐘が吊るされています。

 

 

その第一楼を抜けると、明清代の石像が列挙しています。あまり他所で

見ない珍しい石像が多いのが特徴です。

 

 

中央ラインから外れたところに裏庭があるのですが、そこに「仙人の足跡」

と呼ばれている場所があります。五羊伝説に関わる場所のようです。

 

以上、さらっと見終わったところで早くも雨。急ぎ足で、隣接する

博物館へ向かいます。

 

 

2018年2月に開館した越秀区博物館、別名、南粤先賢館が今回のメインの

見どころです。

 

 

つい先日一度来たのですが、時間がなくてざっくりしか見れて

いなかったので、今回は南粤を代表する先賢の方々を勉強すると

いうのが趣旨でした。

 

 

流石に2年ほどあちこち見て回っているだけあって、8割方知っている

人物の展示になっていました。

 

 

まずは南越国の趙佗ですね。南越の領土は北は福建省、西は広西省から

南は現在のベトナムに跨る版図ですから相当な巨大帝国でした。

 

広東の礎はここでできたと言っても過言ではありません。

 

 

次いで、時代が下って中国医学の祖と称される葛洪、嶺南を代表する

学者楊孚の紹介。

 

 

隋唐期だと、中国のジャンヌダルク、譙国夫人と称される冼夫人。

唐代の名宰相張九齢、中唐の大詩人韓愈などを紹介。

 

 

北宋代は蘇軾や包拯など。あまり広東出身ということにはこだわりはなく、

広東で活躍した人、というのが趣旨のようです。

 

 

明清時期だと、明末清初の愛国詩人屈大均。この人のお墓は番禺

にあります。

 

 

清末の動乱期を抜けて、いよいよラストを飾る孫文登場。蓄音機で

孫文の肉声が流れていますが、何を行っているかは聞き取れません。

 

 

全体的にパネルが多く、広東で活躍した歴代の先賢を学ぶためには

とても良い博物館だと思います。

 

 

ちょうど博物館を出たあたりで雨。途中豪雨になりしばらく雨宿りして、

次の目的地である薬洲遺址に到着。

 

 

薬洲遺址、南漢時代(917~971年)の宮廷跡地の庭園部分にあたります。

別名を九曜園。

 

庭園内に湖を造り、その中に中洲を配置してそこで仙人になるための

薬を作っていたことから、薬洲と呼ばれていたようです。

 

現在はどう見てもその故事に倣って遺跡の後に新しい庭園を作った感じです。

 

サクッと後にして、LiaCafeで食事。北京路のオアシスですね。

 

その後、デパートの地下にある南越国水門跡遺址を見学。

遺構を見ただけでその規模感に圧倒されます。

 

本当は康有為ゆかりの万木草堂も行く予定でしたが、参加者3人とも

以前見学済みとのことでスルー。

 

市内だと流石にゆとりのある活動ができます。

 

9月からは若干涼しくなると思うので、また遠出企画を催したいと思います。