アルゼンチンに押し寄せてる中国漁船100船はどんな魚介をとってると思いますか?マグロ?
ご質問のアルゼンチン沖の中国漁船について、現在入手可能な情報を基に回答します。
主要な漁獲対象:イカが圧倒的に中心
アルゼンチン沖で活動する中国漁船の 主要な漁獲対象はイカ(アルゼンチンマツイカ) です。マグロについても言及はありますが、イカが圧倒的に重要な標的となっています。
イカ漁が中心的理由
1. アルゼンチンマツイカの特性
• アルゼンチンの排他的経済水域(EEZ)と公海にまたがるストラドリングストックとして分布
• 世界的に重要なイカ資源で、日本を含む多くの国が関心を持つ魚種
• 中国の遠洋漁業における主要な対象魚の一つ
2. 中国の遠洋イカ漁業規模
• 中国の遠洋イカ釣り漁船は600隻以上に上る
• イカの漁獲量は9年連続で世界一(2018年の漁獲量は約52万トン)
• 浙江省舟山市を母港とする船団が、アルゼンチン沖まで遠征
マグロについて
検索結果では「マグロやイカ、その他の種」という形で言及される程度で、具体的な漁獲量や優先度までは明確ではありません。中国の遠洋漁船はマグロも漁獲対象としていますが、アルゼンチン沖での主な標的はイカであると考えられます。
違法操業の実態
中国漁船団の問題は、漁獲物の種類以上に違法・無報告・無規制(IUU)漁業の手法にあります。
具体的な手法
• AIS(船舶自動識別装置)の停止:2018年以降、イカ釣り船団が100回以上もEEZ沿いでAISをオフに
• 累計60万時間以上にわたって位置情報を隠して操業
• このようなインシデントの66%が中国船団によるもの
2020年4月の事件
ユーザーが指摘する「100隻」は、2020年4月の特定の事象を指している可能性があります:
• 約100隻の中国漁船がアルゼンチンのEEZ内で操業が確認
• AISは停止状態で、違法操業の疑い
背景と影響
資源状況
• アルゼンチンマツイカの漁獲量は2020年代に年間約15万トンで推移
• 中国漁船による乱獲で資源量が急激に変動
• 地元漁師は「資源を取り尽くしてしまう」と懸念
国際問題化
• 2016年3月には違法操業の中国漁船がアルゼンチン沿岸警備隊に撃沈される事件も
• エクアドル、ペルー、チリ、コロンビアなど南米4カ国が共同声明で対応強化を表明
• 中国政府はガラパゴス沖での禁漁を指示したが、遵守率は低い
まとめ
アルゼンチン沖の中国漁船100隻は主にイカ(アルゼンチンマツイカ)を標的としています。マグロも漁獲対象の一つではありますが、イカが圧倒的に重要です。問題は漁獲物の種類以上に、AISを停止させた違法侵入といったIUU漁業の手法にあり、これが地元漁業や海洋生態系に深刻な影響を与えています。