封神演義というジャンプの漫画はもともと中国の古代書物かなにかに原作が、ありましたか?
はい、その通りです。ジャンプで連載されていた藤崎竜さんの漫画『封神演義』は、中国の明代に書かれた神怪小説『封神演義』(日本語では『ほうしんえんぎ』) を原作としています。
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📜 原作となった中国の古典『封神演義』
1. 成立時期:
· 16世紀の明代に成立したとされています。作者ははっきりしておらず、陸西星という人物が有力説ですが、定かではありません。
2. 物語の背景:
· 史実では殷(商)王朝から周王朝への革命期(紀元前11世紀頃)が舞台です。原作では、この歴史的な戦いを、仙人や道士、妖怪たちが繰り広げる壮大な神魔大戦として描いています。
3. 「封神」の意味:
· 物語の核心となるのが「封神演義」という行為です。戦いで死んだ者たち(道術を使う者、兵士、妖怪など)の魂を、姜子牙(太公望) が「封神台」に集め、新たな天界の神々として任命(封神)していくという筋書きです。
4. 主なあらすじ:
· 殷の紂王は、仙女のような美女・妲己に魅了され、暴政を繰り広げます。これに対し、天の意志を受けた周の武王と、その軍師である姜子牙が立ち上がり、戦いを仕掛けます。両陣営には数多くの道術使いが加勢し、超常的な力を駆使した戦いが展開されます。
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🎨 漫画版『封神演義』の特徴
藤崎竜さんの漫画版は、この古典を大胆にアレンジしたことで高い人気を得ました。
· キャラクターデザイン: 太公望をやる気のない少年のように描くなど、キャラクターのイメージを現代風に刷新しました。
· 設定の独自解釈: 妲己の正体や「伏羲」と「女媧」の設定など、原作とは全く異なる独自の解釈とプロットを多く取り入れています。
· シリアスとコメディの融合: 重厚なストーリーの中に、現代的なギャグやコミカルなシーンを織り交ぜた作風が特徴です。
つまり、「史実の殷周革命」を下敷きにし、「明代の小説『封神演義』」を原案として、藤崎竜さんが独自の世界観で描いた作品が、ジャンプで連載されていた漫画『封神演義』なのです。
このように、日本の漫画やアニメには、このように海外の古典文学を題材にした名作が数多くあります。もし他に気になる作品があれば、お聞かせください!