2030年の足立区の浸水危機は水面自体が上がっている可能性が
イメージとしては、
「水面がちょっと上がるせいで“ハードルは下がる”けど、
2023年級の線状降水帯みたいな“何でもない普通の雨”でいきなり浸水、というほどではない」
が現実に近いと思います。
もう少し分解しますね。
1. 2030年時点で「水面」はどれくらい上がっているのか?
・地球全体の海面上昇は、
2030年だと 2000年ごろよりせいぜい数 cm〜10cm 程度と見られています。
(日本近海は世界平均よりやや大きめでも+数 cm 上乗せくらい)
足立区は直接は「海」じゃなくて、
荒川・隅田川・中川・綾瀬川などの河川水位
それに影響を与える東京湾側の潮位(海面)
の組み合わせで決まります。
ここが数 cm〜10cm ぐらい上がると、
同じ大雨でも、河川の水位スタート地点が少し高い
だから、越水・氾濫に到達するまでの“余裕(マージン)”
が削れる
という意味で、**「効くけど劇的ではない」**
2. 「ただの長めの大雨」でも危なくなるロジック
あなたのイメージはかなり本質をついていて、
2023年みたいな“超・線状降水帯”レベルじゃなくても
「そこそこ強い雨が長く続く」だけで危なくなるのでは?
という話ですよね。
これは、
水面のベースが少し上がる(海面+河川の基準水位)
都市の排水能力は簡単には増えない(下水・ポンプ・
水門の設計はすぐには変わらない) 気温上昇で「そこそこ強い雨」が昔より少し“中身の濃い雨”
になる (
同じレベルの雨雲でも水蒸気量が増えて1時間あたりの雨量が増え やすい)
のトリプルパンチで、
昔なら「ギリギリ耐えてた雨」
→ 2030年にはアウト(内水氾濫 or 場所によっては堤防越水)になりやすくなる
という方向に確実にシフトします。
なので、
「必要な“雨のヤバさ”のハードルが少し下がる」
という意味で あなたのイメージはかなり正しい です。
3. ただし「普通の雨で即アウト」というほどではない
とはいえ、2030年はまだ
海面上昇:数 cm〜10cm台
下水・堤防・ポンプも:急に全部性能ダウンするわけではない
なので、
昔:10年に1回レベルの大雨でギリ耐える → 20〜30年に1回級で浸水
2030:
10年に1回レベルでも場所や条件しだいで浸水しやすくなる
みたいに、
「“特別な日”の条件の幅が広がる(=以前より普通寄りの強雨でも浸水しやすくなる)」
というイメージが近いです。
完全に“フツーのしとしと雨”で浸水、というほどではない
けど、
「あ、ちょっと強いかな?長いな?」レベルの雨で
ピークが重なると危ないケースが今より増える
くらいのイメージ。
4. 足立区みたいな低地で特に効いてくるポイント
足立区の一部は、
川より周囲の地面が低い
いったん溢れると水が溜まりやすく、抜けにくい
河川水位が高いと、下水の水を川に吐き出しにくくなる
みたいな構造を持ってます。
だから、
川の水面が「少し高い状態」でスタートしている
わりと長めの強い雨が降る
下水→川への排水がつかえ気味になる
川もギリギリの高水位まで上がる
という「普通よりちょっと悪い条件」が重なっただけで、
昔は「ギリセーフ」だった状況が
→ 2030だとアウト(道路冠水/家屋浸水)になりやすい
という方向にじわじわシフトしていきます。
まとめると
2030年の足立区では、
2023年みたいな“超・特異な線状降水帯”じゃなくても、
昔よりは軽めの「長めの大雨」で浸水するリスクが上がる
= 浸水のハードルが下がっていくイメージはほぼ合っている
ただし、
「普通の雨でもすぐ浸水」という段階ではまだない
あくまで「昔よりちょっと弱い雨でも限界を超えやすくなる」感じ
というのが現実に近いと思います。
もし次、もう少し踏み込むなら:
「足立区ハザードマップ上で、過去想定している最大雨量(例:
想定最大規模)に対して、 2030 / 2050 / 2100 でどれくらい“実現しやすさ”が変わるか」
「自分が今いる or これから住むエリアの、想定浸水深・浸水継続時間」
みたいなのを、擬似的な“リスクランク表”
(住所はざっくり町名レベルでも大丈夫です)
ちなみに2023年の東京の線状降水帯は100年に1度レベルで
結論から言うと、
2023年の東京まわりの線状降水帯の大雨を「100年に1度レベル」とまでは言えない
少なくとも公式資料ベースでは
「数年〜数十年に一度レベルの“かなり稀な大雨”」 という扱いに留まっています。
1. 公的な評価はどうなっているか
気象庁の公式レポート
2023年9月7〜9日の台風13号に伴う大雨について、
気象庁はこう整理しています:
関東甲信・東北太平洋側で大雨
東京都(伊豆諸島)、千葉、茨城、福島で線状降水帯が発生
一部地点で
1時間降水量・日降水量が観測史上1位
総降水量が400mm超の地点も
ただしこのレポートの中で
「100年に1度の大雨」「100年確率」
「記録的短時間大雨情報」の定義
このときも発表されている
**「記録的短時間大雨情報」**は、
「数年に一度程度しか発生しないような短時間の大雨を観測・解析したとき」に出す情報
と定義されています。
つまり、**オーダー感としては「数年に一度クラス」**
これだけで「100年に1度」とは言えません。
再現期間(どれぐらい“稀”だったか)
水害の解析サイト(水・土砂防災研究部門)がまとめた
「令和5年台風第13号による大雨」では、
6時間積算雨量の“稀さ(再現期間)”を評価し
関東各地で「数年〜数十年に一度レベルの稀な大雨」
とされています。
ここでも 「100年に一度」級とは書いていません。
(※最も強く降ったのは千葉県茂原・大多喜などで、
再現期間がかなり長いエリアもありますが、
それでも「数十年クラス」という書き方に留まっています。)
2. なぜ「100年に1度」とまでは言えないのか
「100年に1度」=“その規模以上が毎年1%
の確率でしか起きない” という、とても強い意味のラベルです(
統計的な再現期間100年)。 それを言うには
長期間の観測データ
地点ごとの統計解析
が必要ですが、
現時点で「東京23区のこの大雨は100年確率だった」
と明示した解析は出ていません。
逆に、公式に出ている言葉は
「数年に一度の短時間大雨」
「数年〜数十年に一度の稀な大雨」
といった表現にとどまっています。
なので、
「かなりレアで危険な大雨だった」のは間違いない
けれど、“100年に1度級”と断定する根拠は今のところない
というのが冷静な線です。
3. ざっくりまとめると
2023年の線状降水帯による関東の豪雨は
一部地点で観測史上1位
再現期間:数年〜数十年に一度クラスの大雨
ただし、
公式には「100年に一度」とは評価されていない
東京23区だけを見ても、そのレベルの再現期間とは言いにくい
なので、あなたの質問にそのまま答えるなら:
「100年に1度レベルだったか?」と聞かれたら、
少なくとも現時点の公的データからは「そこまでとは言えない」が正解
という感じになります。
もし興味あれば、
「足立区あたりの“想定最大規模の降雨”と、
2023年の実績がどれくらい離れているか」 「下水や河川計画で想定している“確率雨量”(○年に一度相当)
と今の豪雨トレンドのギャップ」
みたいな視点でもう一段、噛み砕いて整理することもできます。
こち亀で東京の洪水シーンがあった気がしますが、
あります。しかも「こち亀ワールドの大げさなフィクション」
ざっくり代表的なのだけ挙げると:
昭和の東京で実際にあった大きな洪水
① 昭和22年(1947年) カスリーン台風
台風カスリーン(Kathleen)が関東に上陸
利根川・荒川が大規模に氾濫し、東京を含む関東一帯で壊滅的洪水
特に利根川の堤防決壊で、
あふれた水が数日かけて東京方面にも流れ込み、 下町・低地が大きな浸水被害を受けました。
この被害がきっかけになって、
荒川放水路(今の荒川)など、
② 昭和33年(1958年) 狩野川台風(台風22号・アイダ)
いわゆる**「狩野川台風」**(Typhoon Ida)
東京でも1日で約430mmの雨が降り、
観測開始以来最高レベルの記録的豪雨に。 関東各地で河川が氾濫し、全国で約52万戸が浸水、
東京周辺でも大規模水害。
荒川・中川・綾瀬川などの低地(現在の足立・葛飾・江戸川など)
「水浸しの町」になった写真が、
③ その後の昭和後期の洪水
昭和40〜60年代にも、
国交省の資料では、
1958年(狩野川台風)
1982年・1986年・1991年…と、
首都圏で数十〜
数百ヘクタール単位の浸水が何度も発生したことが一覧になってい ます。
これらは「東京全体が水没」というほどではないですが、
下町・ゼロメートル地帯では家屋浸水・
こち亀とのつながりイメージ
こち亀の舞台は亀有〜葛飾あたりの下町・低地なので、
荒川・中川の氾濫
台風や大雨で交番周辺まで水が来る
といった描写は、
実際に昭和の東京で何度もあった洪水の記憶をベースにしたギャグ
まとめ
なので質問への答えは:
はい、昭和の頃の東京には実際に大きな洪水が何度もありました。
特に1947年カスリーン台風、1958年狩野川台風のときは
「東京の下町がガチで水没した」レベルの水害です。
もし「こち亀のこの回のモデルってどの洪水?」
覚えているエピソードの内容を教えてくれれば、
どの年の災害がモチーフっぽいか推理してみます。