「今日はきしめんですか。」

 「さっぱりしたもの、食べたかった。」

 4人のキャストは楽器を壁に立てかけ、席について、5人分の注文を終える。少し時間をおいて、竹達が席につく。

 「あやちギターは?」

 「朝いちでスタジオに預けてきました。」

 「大変だよね。でも最近、みんな凄い出席率じゃない。」

 「ホンと、嫌になるくらい毎日顔を合わせてるよね。」

 「飽きた?」

 「飽きない、なんでかな?」

 「楽しいですよね、でも、なんか今までは誘われても、億劫だったのに不思議です。」

 「シユガ美なんて、なんか律ちゃん化してない。」

 「そうかも。でも、本当にけいおん部で毎日部活している気分。」

 「私はゲームの時間が激減。ゲーマーからギタリストになっちゃった。」

 そんな、笑いを交えた話が続き、

 「美奈ちゃん引越し終わったの?」

 「ええ、神戸と東京の行ったり来たりは終わりです。」

 「ミナが本格的に仕事始めると、また、オーディション落ちる続ける日々か・・」

 「なに言ってるんですかひよっちさん、アスクラインとかクェーサーの話ききましたよ。」

 「まあ、受かるのもあるけど。」

 「でも、最近オーディションも楽しくなって来た、前は怖かったのに。」

 「この前、一緒のやつ、しゅが美自信満々って感じだったよ。」

 「へへ、落ちましたけど、愛生さんがいたんで、直前まで演技ごっこしてましたからね。」

 「あれで、方向性まちがっちゃたね。」

 「ミナのうみものがたりも凄かったんだよ。」

 「やめてくださいしゅが美さん。」

 「私もジャーマネから聞いた、もう収録も始まるんでしょ。」

 「来週から始まります、みなさんに負けないように、私も掛け持ちがんばります。」

 「頑張れ!」

 「なんか、人の活躍を応援できるのもいいよね。」

 「私達も成長してるのかな?」

 「バンドは成長しないけどね。」

 「でももう、『けいおん』のアテレコも半分終わっちゃったんだよね。」

 「そうだよ、寂しいよう。」

 「そんなことないよ、『けいおん』はまだまだ、放送はこれから、放送が始まれば取材、CDプロモーション、らじおんだってあるし。」

 「スケジュールも9月まであるし。」

 「やめたくないよね、いつまで続けばいいけど。」

 「それは山田監督とか偉い人が考えてくれるよ。」

 「あっきょ、自信はありますか?」

 日笠のふりにみんなが愛生を見る。

 「大丈夫だよ、みんながこんなに『けいおん』を愛しているんだから。」

 

 

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