皆さんは
『会話が上手く成立しない・・・』
『空気を読めないとよく言われる・・・』
『マルチタスクや急な作業に対応できない・・・』
など感じたことはありませんか?
これはASDの特性を持っている方が苦手としていることが多く、一度は悩んだ事があると思います。
ADHDとASDの特性を両方持つ私は、今も仕事でミスをしたり、相手に上手く会話が伝わらないと言った上記の悩みと葛藤しています。
そんなネガティブに捉えがちなASDですが、見方を変えればポジティブな面も多数あって、それを生かして仕事やプライベートを上手をいけいている方もいます。
だかららこそ、今回はASDの長所を私の経験や調べた結果出てきた結果をまとめて、今の私が考えを皆様に伝えていこうと思います。
これを読んでいる皆さんはASDの診断を受けたり、もしかしたらASDかもと感じている方のどちらかが、このブログを読んでいらっしゃるかと思います。
そう言った方は『ASDとは何か?』、『ASDの特性』を理解していらっしゃる方も多いと思われます。
ただし
健常者と比べて何が違うのか?
そう答えを求められた場合に完璧な答えを持たれている方は少ないと思います。
なのでまずおさらいの意味でもASDの症状などの『ASDとは何か?』の基本的な事をおさらいの意味で振り返って考えていこうと思います。
まずASDは日本語で『自閉症スペクトラム障害』と言われており、ASDはその英語訳の略称で、『自閉症』、『高機能自閉症』、『アスペルガー症候群』を総称した名称となります。
それぞれに特性があって、
『自閉症』は、言葉の遅れや知的障害を伴い、人とコミュニケーションをとることが困難であることが大きな特徴です。
『高機能自閉症』では、自閉症の特徴である知的障害の症状は特になく、知能も良好で、言語能力も十分あり、全く違う疾患のように思われます。
ただし自閉症の中核的症状である、対人関係の問題、こだわりがあること、言葉の使い方のあやまりがあることが見られます
『アスペルガー症候群』は、知的障害はなく、人によっては優れた才能を発揮することがあります。しかし、コミュニケーションをとることは苦手です。
これらの障害では対人関係の難しさやこだわりの強さなど、共通した特性が認められます。そのため、別々の障害として考えるのではなく、虹のようにさまざまな色が含まれる一つの集合体として捉えようとするのが『自閉症スペクトラム障害』という考え方です。
このように基本的にASDの症状を持っている方はコミュニケーションが苦手な方が多く、会社などの様々な場面で人とのコミュニケーションや関わりに難しさが生じることが多くあります。
また興味や関心が健常者に比べて比較的狭い傾向にあり、独特な行動や振る舞いを行う傾向にあります。
これは健常者に比べて決まったルールや決まりをしっかりと守る傾向にあり、特に結果がはっきりと出ない、いわゆる『グレーゾーン』において違和感が生じる方も多く、実際に何事も白か黒で表す完璧主義者がASDには多くいる結果が出ています。
他にも音などに対して感覚過敏のなる方や、逆に鈍感になる方など人によって症状が変わってくる結果も出ています。
こうした症状によって、できることとできないことの凸凹が大きいため、苦手な部分について理解や共感がえられにくい自己肯定感が下がってしまい二次障害(うつ病など)を引き起こしてしまう方も少なくなくありません。
ここまでASDの症状と、健常者との違いを考察してきましたが、やはりどうしても社会のコアである部分に特性が出てしまい、ネガティブに捉えてしまう方も少なくないのではないでしょうか。
私自身そうしたネガティブな事に目が行きがちで、自己嫌悪に陥ることも多々あります。
ただしそんなネガティブなASDですが、ネガティブな事ばかりではありあせん。
実際に私が参加した講演会ではアスペルガーらしさの力、『アスペ力』を唱えていらっしゃいました。
だからこそ、ここからはASDの長所を考えていきたいと思います。
私自身の経験や調べて知れた結果
・ルールが決まっている物事に対して、継続して一定の集中が継続できる。
・好きな事や関心があることに対しての異常な集中力。
・人の感情が読めないからこそ、人の感情などに振り回されずに社会や人を相対的に客観視することが出来る。
の3点があると考えます。
まず1点目の
・ルールが決まっている物事に対して、継続して一定の集中が継続できる。
ですが、基本的にASDの方は上記でも上げていますが決められたルールをしっかりと守る傾向があります。
これはASDの特性である『ハイコントラスト特性(白か黒しかないなどの、グレーゾーンが考えられない両極端しかない捉え方)』を持っている方が多く、こうした方の思考は明晰になりやすくなります。
この明晰は論理性や正確性につながる事があります。
こうした特性を持っている人の考えに『適当に』などの曖昧なグレーゾーンに対してが認識しずらい傾向にあります。
この影響でルールが決まっていることや、正しいことなどのしっかりとした答えが出るものに対してきっちりとルールを順守して作業を続けられます。
実際にこうした能力があるからこそ、事務作業や経理作業など決まった手順でやる作業をASDの症状を持つ方にお勧めするサイトも多数存在しています。
続いて2点目の、
好きな事や関心があることに対しての異常な集中力。
ですが、これは他の発達障害(ADHDなど)も当てはまる事がありますが、特にASDでアスペルガー障害が強い方は健常者と比べて好きな事や関心がある事に対して少ない傾向にあります。
これはASDの『シングルフォーカス特性(一つの事に集中して周りが見えなくなるようなこと)』がの特性が強く出ており、ASDの方はそうした専門性が生かされる仕事において、そうした特性が生かされた場合には多くの人が見逃しがちな細かい部分に気づいたり、ほかの人が面倒に思いがちな工程も抜け漏れなく行う特徴を持っている人が多く、正確さを求められる業務では重宝されるでしょう。
またそうした特徴がプライベートの趣味などに生かされた場合、専門家顔負けの情報をブログやSNSで発信することで収入を得ている方も少なくありません。
最後の3点目の
・人の感情が読めないからこそ、
人の事を感情などに振り回されずに社会や人を相対的に客観視することが出来る。
ですが、これは私がASDの一番の力ではないかと考えます。
皆さんは『定型発達障害』と言う言葉をご存じですか?
これはどのような症状かと言いますと『1人でいるのが困難で他者との違いに不寛容』、『集団にいるときに柔軟性がない』、『直接的なコミュニケーションが苦手』などが当てはまってきます。
こうした症状を聞いて感がいい人は気付いたかもしれませんが、これは発達障害から見た健常者の人たちです。
実際に私もそうですがASDをはじめ健常者の根本が自己本位ではなくどれだけ他者の中で生きているのかと思われる方もいらっしゃったと思います。
これは昭和の時代であれば問題がなかったかもしれませんが、これだけ個人にフォーカスされた現代では逆に個性が何もない、面白くない人と捉えられがちです。
ただしASDはASDの特性の影響でこうした他者目線で生きていくことがあまりありません。
これは何故かと言いますと簡単で、社会的相互交渉の障害(他者と上手く付き合えない、他者に興味がないと言ったこと)に影響で根本的に他者依存が低い傾向にあります。
こうした結果、健常者は『人はどうしているか?』や、『他人がこうしているから私もやらなければ』などの外の世界での影響(他人の感情や場の空気など)を受けることが少なく、ASDの能力である客観的な目で物事を捉える事が出来るため正確な情報精査が出来てくるのではないでしょうか。
実際に私の友人はこうした能力をフルに生かして、関心(データ整理の仕事)があることで健常者と肩を並べる以上に結果を出しています。
ここまで私が考える長所3点を述べてきましたが、これは共通してすごく有意義な能力ではないかと感じます。
特に3点目に関しては、健常者が手に入れようとすると長期間の訓練が必要であって、訓練したとしても完璧に他者本位から自己本位に変えられる人なんていません。
私たちはそうした健常者がうらやむ能力(アスペ力)を生まれながらに持っていると考えると、すごくポジティブになれる一つのきっかけになるのではないでかと考えます。
ここまでASDの長所を私なりの考えを述べてきましたが、これは私の経験や調査の結果であって、皆さんがこうした考えになってもらいたいと考えているわけではありません。
実際に私自身ASDはどうしても障害であって、邪魔な物であると言う考えはぬぐい切れていません。
ただしそうしたネガティブな事ばかり見てしまうと、自分を認めることが難しくなるのもまた事実です。
どうせそうした症状を持って生まれたのであれば、それが私の個性でありしかないと考えています。
皆さん感じるASDとはどういったものですか?
皆さんがASDと言った症状をどう捉えているかぜひ教えてください!
このブログが少しでも皆さんの役に立てれば幸いです!