月刊マガジン10月号。「ボールルームへようこそ」Heat44.「逼塞者」。今回はとても良かった。釘宮の過去と多々良の現在。どちらも自分自身との戦い。そして、この世界へ導いてくれた人への思い。

 

釘宮の11年の踊りの履歴を振り返る。楽しいだけだった初期から、シニア入りしてもなかなか勝てなくて苦しむ10年目。それは、師の国枝から教えられたクラシカルな高貴な踊りが、スポーツ的観点から評価される現代の潮流に合わなかった、と。その過去の回想の中に出てくる仙石、兵藤、賀寿、袴田、そして双子。井戸川との出会い、そして事故、国枝との別れ、そしてマリサの門下へ。高く評価されればされるほど苦しむ釘宮。

 

 

一方、兵藤に筋膜リリースをされたため自分の踊りを準決勝で踊れなかった多々良。途中からは千夏が頑張ってついていって立て直したものの、ワルツはチェックが七人中二人と言う惨憺たる出来にショックを受ける。しかしそこに仙谷からの電話。仙谷がこの会場のどこかに。仙石のひとことで緊張から解放される多々良。

 

 

今回はとても良かった。何度もなんども読み直してしまった。