「風雲児たち 幕末編」。「コミック乱」。「風雲児たち」は関ヶ原から始まり、田沼時代の蘭学者たちを経て(この部分が来年1月三谷幸喜脚本で主に「真田丸」のメンツで実写ドラマ化予定)幕末に至る長大な物語だが、「風雲児」の中でも作者が最も意識して描いている一人が明らかに坂本龍馬。その坂本龍馬の属する土佐藩の話がなかなか回ってこなかったが、今回は龍馬脱藩後の土佐勤王党の話。

 

郷士と上士の二重構造になっている土佐藩において藩の実権を握る山内容堂に近づき、大きな勢力となった土佐勤王党を率いる武市半平太は、龍馬が去ったのをきっかけについに藩政の実権を握る実力行動を起こす。それはもちろん、参政・吉田東洋の暗殺な訳だが・・・

 

 

このあたりから土佐藩の歴史も血塗られたものになっていくわけだけど、どういう風に描いていくのかなあと。作者のみなもと太郎さんも龍馬と半平太に関しては割と近い距離で見ている感じで、距離感が難しいんじゃないかと思った。寺田屋事件などは一定の距離が感じられたのだが・・・

 

 

 

Landreaall 29巻 (ZERO-SUMコミックス)
おがき ちか
一迅社
2017-02-25

 

 

 

 

「ランドリオール」第171話「ストレイベア」。コミックゼロサム。いろいろあって傷心のDXはレイカーベアの群れのいる風花山脈を抜けて竜胆の故郷・ウルファネアにきて、ひょんなことから竜胆の兄・濤領の主・竜葵のもとに留まることになった。

 

 

 

竜葵はなぜかDXに剣術や体術の猛稽古の日程を組み、「騎士候補生の訓練よりきつい」と言いながらそれをこなしていくDX。さらに滝行に出かけて魂が抜けそうになってるDXを連れて、やって来たのは千睡琅。竜胆が岩を切ってそこから出られなくなっていたところを、DXが神龍から授かった神剣の力で龍脈の流れを封じ込めた、その神剣がそのままになっていた。DXは竜葵に導かれるままに神剣を抜き、その際に竜創の、つまり龍脈の用い方を学ぶ。その中で元気を取り戻していくDX。最後には、竜胆と二人で竜葵を倒そうと話していたことを思い出し、いつもの微笑み顔に。

 

 

ここのところ凹み加減の話が続いていてこっちもなんだか凹んでいただけに、ようやく一安心できる感じになった。

 

 




「とりかえ・ばや」62話「天の答」。月刊フラワーズ。京から追放された銀覚の弟子である幻覚の陰謀により内裏に放たれた火が炎上する中で、八面六臂の活躍をする沙羅双樹(睡蓮の内侍として帝に出仕しながら危急の事態に男装し人々を指揮)と睡蓮(沙羅双樹の右大将として人々を指揮)。しかし帝の元でついに二人がそこに居合わせてしまう。帝の下した決断は・・・という話。

 

 

大団円が近づいていることが明らかだけど、さて睡蓮と元女東宮は・・・

 

 

 

 

 

 

「マロニエ王国の七人の騎士」6話「帰ったら」。月刊フラワーズ。第1巻の続き。七人の騎士の長男である「眠くない」とマロニエ王国の城代の娘エレオノーラ。婚約状態ではあるけれども、まだお互いの気持ちが折り合いきれてない二人。自由恋愛の今と違ってお見合いの時代とかの二人の関係というのは、こんな感じのところがあったのかなと思ったり。「帰ったら」話すと。そして、理由はよくわからないけどこの「夜の長い国」のどうも鍵になる存在らしい「眠くない」。また何か企む夜の長い国の女王だが、病がちの夫と昼食を共にできるということだけでちょっと取り乱してたりしてこれもちょっと可愛い。