少年ジャンプ第34号で尾田栄一郎さんの「One Piece」第794話「サボの冒険」を読みました!
長く続いたドレスローザ編、ついにドフラミンゴを倒した「麦わら・ロー海賊同盟」とコロシアムの猛者たち・ドレスローザ市民・トンタッタ族・そしてそれを背後から援護した参謀総長・サボが率いる革命軍と大将藤虎率いる海軍でしたが、今回はそのエピローグという感じで、静かなノリになっています。
以下、内容に触れつつ感想を書きますので、ジャンプ本誌をお読みいただいてから読んでいただければと思います。
扉はリクエストによる「ドフラミンゴがフラミンゴにグラサンを貸している」という絵で、これはさすがにドフラミンゴが倒れた後でないと扉には出来ない絵ですね。
ページをめくると、夜。トラファルガー・ローがシーザーの引き渡しを約束したのが午後三時でした。それから夜を超えてはいないはずなので、決戦は数時間のことだったのですね。連載は何年もかかりましたが。
傷ついた戦士たちは王宮に運べ、とリク王が軍隊長タンクに命じていましたが、全員ではないのですね。やはりローと麦わらの一味はドレスローザに多くの海兵たちが集まってきつつあるこの状況下では、王宮に匿うというわけにはいかないようです。今回の舞台はドレスローザ東の町カルタの丘、そこにあるキュロスの家、お花畑の中。兵隊さんがレベッカを育てた場所なのでしょうか。
そこにいるのはサボ、ロビン、ゾロ、フランキー。そしてそこでは戦いに疲れて眠りこけている猛者たちが5人。この家の主・キュロスとルフィ、ウソップ、ロー、それにベラミーもいるようです。サボは、別れの前にルフィの顔を見にきたのですね。ルフィは鼻提灯でグゴーッと寝ていますが、サボは「起こさなくていいよ」と言っています。フランキーはサイボーグなので、自分の顔面を自分で修理しています。
CP0がドレスローザに引き返してきているから、すぐ出航する、一日二日でドレスローザは混雑するから、お前ら=麦わらの一味も可能な限り早く出航しろ、とサボは言います。
ゾロとフランキーが、ルフィにエースの他に3人目の兄弟がいたとは、と驚いていますが、サボは、一番驚いたのはルフィだろう、オレはずっと死んだことになっていたんだ、と言います。
ここから、サボの回想が始まります。まず、ダダンの酒を盗んでの兄弟の誓い。そしてドラゴン(ルフィの父で革命軍を率いている)との出会いと、サボの出航。出航したサボは天竜人の船に沈められ、そこをドラゴンに救われます。ここでイワンコフが久しぶりに出てきて、ちょっと嬉しいです。
そしてここからが、サボの秘密が明かされるのですね。
サボは、この時のショックで記憶を失い、名前すら忘れていたのです。でも荷物に名前があったことからサボという名だけはわかり、そしてゴア王国の貴族であることはサボが記憶を失う前の会話からドラゴンが知っていたのですが、サボはそれすら知らず、両親の元だけには帰りたくないという一念で、サボは革命軍に合流することになります。
そしてサボの記憶が戻った日。それは、エースが死んだ、あの頂上戦争の運命の日のことでした。
頂上戦争の記事が出、白ヒゲと「火拳のエース」が死んだという記事が出ます。またこのとき初めて、ルフィがドラゴンの息子だということが革命軍にもわかったことになっています。そしてサボは、その記事でエースの顔を見て初めて、自分の記憶を取り戻したのですね。そして自分を忘れて大声で泣きわめきます。
「死んだのはどっかの知らねえ海賊じゃない!取り除かれるべき海賊時代の危険因子・・・じゃない!エースはオレの兄弟だ!」と。
そのとき既にサボは革命軍の参謀総長になっていたようです。2年前のことですね。サボの枕元では、コアラとハックが心配そうについていました。すごい熱で、3日も目を覚まさなかったようです。
そしてサボは目を覚ますとドラゴンに頼み、「メラメラの実」を手に入れることを革命軍の全軍に頼んだのですね。
そして2年後、ドレスローザ。そう、つい先ほどのこと。メラメラの実が賭けられたコロシアムでの戦いの際に、ルフィの前に現れた男、それがサボだったのでした。
「変装したくらいで弟の顔がわからねえ分けねえだろ」という見知らぬ男に、「オレを弟と呼ぶのは死んだエースと、もっと昔に死んだ・・・」と言いかけて、ルフィは目の前にいるのがサボであることに気づきます。一度は「ウソだ!」と叫んだものの、「昔ダダンの酒を盗んで盃を・・・」というのを聞いて、ルフィは目も見えない程の涙を流し、サボに抱きつきます。
サボは、「ありがとな!生きててくれて嬉しい!」とルフィを抱きしめると、ルフィは「でもサボ!オレは目の前でエースを殺されて!」とさらに悔し涙を流します。「ああ、エースは死んだけど、お前だけでもよく生き延びてくれた。お前まで死んでたら、ひとりぼっちになるところだった。生きててありがとうルフィ!」というサボ。ルフィは涙を流して、メラメラの実をサボが食うことに賛成したのでした。
そこまで話すと、サボは立ち上がってもう帰る、と言います。そしてゾロに、ルフィの「ビブルカード」を渡します。それがあると、その持ち主がどこにいるかわかるのですね。そしてそれが燃え尽きるとき、その持ち主の命も尽きる。エースの死に、このビブルカードのエピソードは大きく絡んできました。ここでルフィのビブルカードが初めてつくられたのは、またこれが大きく働く時が来るのだろうと予想されます。サボはそれを少しちぎると、自分で持つことにしたのですね。というかサボは「ルフィが世界中のどこにいようとも、ピンチのときには駆けつける」と言っていましたから、まさにそのためにルフィのビブルカードを作ったのでしょうね。
サボは、「ほんじゃ、ルフィには手え焼くだろうが、よろしく頼むよ!」と言って立ち上がります。ロビンは微笑んで手を振り(というか「3D×2Y」の間、ロビンは革命軍と行動を共にしていたので、サボのことはよく知っているのですね。なぜかはわかりませんが、そのことはルフィには全く話していないようなんですけれども)、フランキーはこういう話に弱いから、顔の配線をショートさせながら「おう!任しとけ!」と泣いています。ゾロは、「エースと似たようなこと言ってやがる。」と笑います。
サボは、烏の群れの上に座って(これ、どこかでもこの場面見た気がします。これがサボの「悪魔の実の能力」かと思っていたのですが、何か別の力なのですね。)サボから連絡を受けたハックがルフィの様子を聞こうとすると電伝虫をガチャッと切られて、「この要件人間が!」とコアラと同じキレ方をしています。
いつでも出せるのか?と烏の首領に聞いているサボ。烏の首領が「ああいつでも」と答えています。
・・・
そうか、サボではなく、この烏の首領が、何かの能力者なのかもしれませんね。アラバスタのペルのように、鳥になって飛べる能力、ゾオン系の能力者なのでしょうか。
今回は、じんわり落ち着いた展開でした。
次号は休載だそうです。
そして、アニメの方も、来週はフジテレビの特番でお休みなのですよね。
しばらく間が空きますが、とても余韻のあるラストでした。2週間の間、いろいろ繰り返して反芻してみたいと思うのでした。
ONE PIECE モノクロ版 78 (ジャンプコミックスDIGITAL) | |
尾田栄一郎 | |
集英社 |
長く続いたドレスローザ編、ついにドフラミンゴを倒した「麦わら・ロー海賊同盟」とコロシアムの猛者たち・ドレスローザ市民・トンタッタ族・そしてそれを背後から援護した参謀総長・サボが率いる革命軍と大将藤虎率いる海軍でしたが、今回はそのエピローグという感じで、静かなノリになっています。
以下、内容に触れつつ感想を書きますので、ジャンプ本誌をお読みいただいてから読んでいただければと思います。
扉はリクエストによる「ドフラミンゴがフラミンゴにグラサンを貸している」という絵で、これはさすがにドフラミンゴが倒れた後でないと扉には出来ない絵ですね。
ページをめくると、夜。トラファルガー・ローがシーザーの引き渡しを約束したのが午後三時でした。それから夜を超えてはいないはずなので、決戦は数時間のことだったのですね。連載は何年もかかりましたが。
傷ついた戦士たちは王宮に運べ、とリク王が軍隊長タンクに命じていましたが、全員ではないのですね。やはりローと麦わらの一味はドレスローザに多くの海兵たちが集まってきつつあるこの状況下では、王宮に匿うというわけにはいかないようです。今回の舞台はドレスローザ東の町カルタの丘、そこにあるキュロスの家、お花畑の中。兵隊さんがレベッカを育てた場所なのでしょうか。
そこにいるのはサボ、ロビン、ゾロ、フランキー。そしてそこでは戦いに疲れて眠りこけている猛者たちが5人。この家の主・キュロスとルフィ、ウソップ、ロー、それにベラミーもいるようです。サボは、別れの前にルフィの顔を見にきたのですね。ルフィは鼻提灯でグゴーッと寝ていますが、サボは「起こさなくていいよ」と言っています。フランキーはサイボーグなので、自分の顔面を自分で修理しています。
CP0がドレスローザに引き返してきているから、すぐ出航する、一日二日でドレスローザは混雑するから、お前ら=麦わらの一味も可能な限り早く出航しろ、とサボは言います。
ゾロとフランキーが、ルフィにエースの他に3人目の兄弟がいたとは、と驚いていますが、サボは、一番驚いたのはルフィだろう、オレはずっと死んだことになっていたんだ、と言います。
ここから、サボの回想が始まります。まず、ダダンの酒を盗んでの兄弟の誓い。そしてドラゴン(ルフィの父で革命軍を率いている)との出会いと、サボの出航。出航したサボは天竜人の船に沈められ、そこをドラゴンに救われます。ここでイワンコフが久しぶりに出てきて、ちょっと嬉しいです。
そしてここからが、サボの秘密が明かされるのですね。
サボは、この時のショックで記憶を失い、名前すら忘れていたのです。でも荷物に名前があったことからサボという名だけはわかり、そしてゴア王国の貴族であることはサボが記憶を失う前の会話からドラゴンが知っていたのですが、サボはそれすら知らず、両親の元だけには帰りたくないという一念で、サボは革命軍に合流することになります。
そしてサボの記憶が戻った日。それは、エースが死んだ、あの頂上戦争の運命の日のことでした。
頂上戦争の記事が出、白ヒゲと「火拳のエース」が死んだという記事が出ます。またこのとき初めて、ルフィがドラゴンの息子だということが革命軍にもわかったことになっています。そしてサボは、その記事でエースの顔を見て初めて、自分の記憶を取り戻したのですね。そして自分を忘れて大声で泣きわめきます。
「死んだのはどっかの知らねえ海賊じゃない!取り除かれるべき海賊時代の危険因子・・・じゃない!エースはオレの兄弟だ!」と。
そのとき既にサボは革命軍の参謀総長になっていたようです。2年前のことですね。サボの枕元では、コアラとハックが心配そうについていました。すごい熱で、3日も目を覚まさなかったようです。
そしてサボは目を覚ますとドラゴンに頼み、「メラメラの実」を手に入れることを革命軍の全軍に頼んだのですね。
そして2年後、ドレスローザ。そう、つい先ほどのこと。メラメラの実が賭けられたコロシアムでの戦いの際に、ルフィの前に現れた男、それがサボだったのでした。
「変装したくらいで弟の顔がわからねえ分けねえだろ」という見知らぬ男に、「オレを弟と呼ぶのは死んだエースと、もっと昔に死んだ・・・」と言いかけて、ルフィは目の前にいるのがサボであることに気づきます。一度は「ウソだ!」と叫んだものの、「昔ダダンの酒を盗んで盃を・・・」というのを聞いて、ルフィは目も見えない程の涙を流し、サボに抱きつきます。
サボは、「ありがとな!生きててくれて嬉しい!」とルフィを抱きしめると、ルフィは「でもサボ!オレは目の前でエースを殺されて!」とさらに悔し涙を流します。「ああ、エースは死んだけど、お前だけでもよく生き延びてくれた。お前まで死んでたら、ひとりぼっちになるところだった。生きててありがとうルフィ!」というサボ。ルフィは涙を流して、メラメラの実をサボが食うことに賛成したのでした。
そこまで話すと、サボは立ち上がってもう帰る、と言います。そしてゾロに、ルフィの「ビブルカード」を渡します。それがあると、その持ち主がどこにいるかわかるのですね。そしてそれが燃え尽きるとき、その持ち主の命も尽きる。エースの死に、このビブルカードのエピソードは大きく絡んできました。ここでルフィのビブルカードが初めてつくられたのは、またこれが大きく働く時が来るのだろうと予想されます。サボはそれを少しちぎると、自分で持つことにしたのですね。というかサボは「ルフィが世界中のどこにいようとも、ピンチのときには駆けつける」と言っていましたから、まさにそのためにルフィのビブルカードを作ったのでしょうね。
サボは、「ほんじゃ、ルフィには手え焼くだろうが、よろしく頼むよ!」と言って立ち上がります。ロビンは微笑んで手を振り(というか「3D×2Y」の間、ロビンは革命軍と行動を共にしていたので、サボのことはよく知っているのですね。なぜかはわかりませんが、そのことはルフィには全く話していないようなんですけれども)、フランキーはこういう話に弱いから、顔の配線をショートさせながら「おう!任しとけ!」と泣いています。ゾロは、「エースと似たようなこと言ってやがる。」と笑います。
サボは、烏の群れの上に座って(これ、どこかでもこの場面見た気がします。これがサボの「悪魔の実の能力」かと思っていたのですが、何か別の力なのですね。)サボから連絡を受けたハックがルフィの様子を聞こうとすると電伝虫をガチャッと切られて、「この要件人間が!」とコアラと同じキレ方をしています。
いつでも出せるのか?と烏の首領に聞いているサボ。烏の首領が「ああいつでも」と答えています。
・・・
そうか、サボではなく、この烏の首領が、何かの能力者なのかもしれませんね。アラバスタのペルのように、鳥になって飛べる能力、ゾオン系の能力者なのでしょうか。
今回は、じんわり落ち着いた展開でした。
次号は休載だそうです。
そして、アニメの方も、来週はフジテレビの特番でお休みなのですよね。
しばらく間が空きますが、とても余韻のあるラストでした。2週間の間、いろいろ繰り返して反芻してみたいと思うのでした。