ダ・ヴィンチ 2014年 10月号 [雑誌]
KADOKAWA


ダ・ヴィンチ10月号で「特集・進撃の巨人 進撃の巨人が終わる日』を読みました!(1)

昨日5日、たまたまふらっと入った書店で雑誌の棚を見ていたら、エレンと超大型巨人が表紙、それも諫山創さんの絵の「ダ・ヴィンチ」があり、「進撃の巨人の終わる日」の文字が目に飛び込んできました。

特に買うものがあったわけではない入店でしたが、一も二もなくダヴィンチをつかんでレジへ。帰ってきて読みました。内容はなんと、42ページの大特集。倉庫に「進撃の巨人」14巻が大量に積まれた見開きの写真から始まって、諫山創さんのインタビューが2本、合計8ページもあるのにまず驚きました。

そして「進撃の巨人」に影響を与えたマンガ家たちとして5人が紹介されているのが2ページ。新井英樹さん、皆川亮二さん、三浦建太郎さん、弐瓶勉さん、荒木飛呂彦さんです。私が読んでいるのは弐瓶勉さんだけですが、新井英樹さん、荒木飛呂彦さんはもちろん知っています。三浦さん、皆川さんは話題になっているので知ってはいましたが、まだ読んだことはありません。これはそれぞれ簡単な紹介、という感じです。

それから「4000万部の理由」と題して、「進撃の巨人」のアニメ化やゲーム化に携わった人たちのコメント。アニメ化監督の荒木哲郎さん、アニメOP担当のLinked Horizon,後期ED担当のcinema staff、シガンシナ区陥落以前の出来事を書いたスピンオフ小説「Before the fall」の作者涼風涼さん、リヴァイが主人公のスピンオフ漫画「悔いなき選択」の作画の駿河ヒカルさん、それに私はやったことがないのですがゲーム関係の方が3人の、4ページに渡ってのインタビュー(一人半ページずつ)がありました。そして特別寄稿として「進撃の巨人は二次(N次)創作が多い」ことに関する濱野智史さんの短いコラムも掲載されていました。

ここまであげただけでも相当な情報量なのですが、さらにキャラクター人脈図、さわやかさんの「進撃の巨人におけるポジティブな残念さ」に関するコラムで2ページ、それからさらにマンガ家・イラストレーターたちが進撃のキャラクターを描くという企画がそれぞれ一人1ページで合計11ページ(!)でリヴァイ、ミカサ、エレン、アルミン、超大型巨人、巨人の群れ、エルヴィン、サシャ、ユミル、クリスタ、ベルトルトと言うなんだか良く考えてみると渋い人選のイラストが形成されています。ユミルとベルトルトは特にマニア向けな気がしますが、でもそういう主人公以外のキャラクターにもすごく思い入れできるところがこの作品の大きな魅力なんですよね。これらのイラストの中では一番印象に残ったのは「オールラウンダー廻」の作者遠藤浩輝さんが描いたエレンでしょうか。「乙男(オトメン)」の作者菅野文さんが描いたユミルもすごい迫力です。この辺り、永久保存版的な感じになってます。

人気投票結果も1ページ。1位はリヴァイ、2位がエレンというのはいつものことですが、なんと3位がエルヴィン。これは連載の最近の調査兵団の独断専行のストーリーと、あとはスピンオフ「悔いなき選択」でエルヴィンの存在が大きく取り上げられたことが影響しているのではないかと思います。『ダ・ヴィンチ』はやはり女性読者が多いように思いますしね。(でも今回の特集の内容はそういう偏りを感じさせない、すごく良い特集だと思いました)そして4位アルミン、5位ミカサ。6位にアニが入っているのはアニメの影響だろうなあ。個人的にはミカサのファンなので、ちょっと結果には不満です。(笑)

それから企業とのコラボCMに関するページが6ページ。スバルのフォレスターと実写版とのコラボの動画は何度も見ましたが、シックの「爽快の巨人」がちゃんとアニメの声優さんたちを使って動画をつくっているということは知りませんでした。(笑)これはすごいです。巨人たちは、人類にひげを剃ってほしかっただけだ、という設定になっているのです。(笑)人類生き残りのために「シェービング兵団」が結成され、アニメの場面を使った動画がつくられていて、あのミカサの「私は強い」の場面、まああそこは全編の中でも最も印象に残る場面でもあるのですが、それを「私は剃れる」に変え、「できなかったら死ぬだけ」のセリフが、「できなければ剃り残すだけ。でも剃れば爽快、それなければモジャモジャだ!」と何を言ってるのかこの人は、という感じの大変キテル仕上がりになってました。

このあたり、6月に公開されていたのですね。自分では情報をチェックしているつもりでしたが、いかんせん当時は「シドニアの騎士」に夢中で(笑)、こんなネタを見落としてしまっていたとは、と呆れてしまいましたが、(あまり関係ないと思ってしまったんでしょうね)ダヴィンチを買ってよかったと思いました。

有名人からのメッセージが2ページあり、そのあとは諫山さんの故郷・実家探訪と言う初めて見た企画が4ページ。これは面白いところが沢山あったのですが、書ききれないのでまた改めて書こうと思います。(笑)

そして最後に諫山さんの2つ目のインタビューで締め、担当編集の川窪慎太郎さんのインタビューも載っています。

とにかく充実の内容で、感想も一度では書ききれませんので、また一つ一つの内容には改めてゆっくり触れて行きたいと思います。

それにしてもこの特集は良かったです。ダヴィンチは専門誌というより、一般向けの読書誌。まあ読書の専門誌と言えないわけでもないかもしれません。私は以前、山岸凉子さんの「テレプシコーラ 第2部」が連載されていた頃、それを目当てに毎月買っていたのですが、書籍にしてもマンガにしてもちょっと自分と興味の質が違う取り上げ方のものが多く、連載終了とともにあまり買わなくなっていました。

でもやはり、自分とは違うアプローチだからこそ、こういう特集の組み方もあるわけだなと思いましたし、これからも自分の気になる作家さんが取り上げられたときには、読んで行きたいなと思ったのでした。