GIANT KILLING(31) (モーニングKC)/講談社



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Dモーニング31号でツジトモさんの『GIANT KILLING』第338話を読みました!




対大阪ガンナーズ2回戦。ETUは1点リードで前半を終了しました。ハーフタイムの控室の様子からです。




コーチが「うちのペースでゲーム作れてるぞ!」と声をかける中、ゴールを決めた夏木が「きついな、この気候は」と言います。季節上は真夏なのですね。




コーチの松ちゃんが夏木に「後半も頼むぞ。あと45分で短いオフが待ってる」というと、赤崎が「その考えはどうかと思うぜ?松さん」と言います。




赤崎は、「ここで連戦が止まるのは、A代表の親善マッチがあるからだ、選ばれる気がないならいいけど俺はそう思いたくない。実際A代表の監督が視察に来てるんだし。ここで結果残して休日返上で代表へ行く。俺はその方がモチベーション上がるね」というのでした。これは一気に皆にやる気をもたらす発言でした。




黒田の代わりに出場しているDFの若手亀井は、A代表とは行かなくてもU-22に呼ばれるくらいのプレーをしたい、と思いますし、夏木もこのままゴールラッシュを続けていれば代表に呼ばれるかもしれない、とその気になります。




GMの後藤は、最近の赤崎にはチームにやる気をもたらす発言が多い、赤崎の副キャプテン就任はクラブにとってプラスになっている、と思います。




キャプテンの杉江は、アピールと言っても派手なプレーがものを言うわけじゃなく、今日みたいにプレー環境がきつい試合はミスをなくすことを心がけよう、と声をかけます。後藤は、先日までのどん底を味わった連敗の時期こそ、過去10年で染み付いてしまった負け癖を払拭するために、ETUが通らなければならなかった道だったのかもしれない、と感慨を覚えます。




そしてそれを乗り越えた我々は、もう弱小クラブなどではなく、優勝争いに参戦できるところまで上り詰めたのだ、と思います。




それらの話を聞いていたのかいないのか、達海は後半の指示を話し始めます。このくそ暑い中で首位大阪にペースを握らせず1点リード、なかなか上々だった、と思ってるやつがいたらちょっと困るね、とまず先週に冷や水を浴びせます。いくつチャンスあったと思ってんだ。少なくとももう1点は取れただろうよ、と。椿とガブリエルがしまったという顔をします。後半の大阪は死に物狂いで来るぞ、と。




松ちゃんは何もそこまで脅さなくても、と言いますが、達海は脅かしてんじゃねえ、それを超えろ、と言ってるんだ、と言います。椿は「そうか!」と思います。




相手が必死になって来るならそれを上回れ!セカンドボールへの反応も攻守の切り替えも相手より早く、相手よりも冷静さを保ちつつ闘志では圧倒しろ!熱さを言い訳にするんじゃねえ、この気候の中戦いぬいた経験を身につけて来い!首位のチームを二度ぶちのめした自信を手にして戻って来い!ピッチに立つ以上、誰ひとり手ぶらで帰って来るんじゃねえぞ!と檄を飛ばすのでした。




対して、いつも騒々しいガンナーズの控室では、選手がシーンとしています。反応が薄いことに心配するダルファー監督に、園田はそれは選手に監督の意思が浸透しているからだ、そしてハーフタイムでも前半の集中が切れていないからだ、というのでした。




達海の言うことは以前と違い、言わば精神論になってきているのですが、それでもただやみくもな精神論ではなく、こういう点は負けるな、こういう点を得て帰って来い、と言わば具体的な精神論を言っているところがいいなと思います。




こういう声のかけ方一つで、選手の取り組む姿勢が全然違って来る。そういう意味で、このあたりの達海の言葉は、すごくいいなと思います。




両チームが激突する後半、さらに楽しみになりました!