就職難!! ゾンビ取りガール(1) (モーニングKC)/講談社
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福間しげゆきさんの『就職難!!ゾンビ取りガール』第3話がDモーニング17号に掲載されています。


この作品はもともとモーニング本誌に連載されていたものです。福間さんは『ぼくの小規模な生活』などエッセイマンガというか、身の周りを描いた作品が多かったのですが、この『ゾンビ取りガール』は完全なフィクションです。


ゾンビが異常に増殖した世界で、ゾンビに襲われる危険を防ぐため、「ゾンビ回収」会社が作られ、そこで働く男とバイトから正社員に採用された女の子の話です。


彼は『捕獲メカ』を開発するマニアで、常に新しい道具を使ってゾンビ取りに励むわけですが、バイトの女の子は一緒にゾンビをつかまえている間にこの仕事のおもしろさに目覚め、ついには正社員に、という話になっています。


Dモーニングに移ってからの第3話では、第2話の終わりで「ゾンビ狩り」と称してホームレスを襲う中学生たちを止めようとしたこの会社の社長が、返って中学生たちの理不尽な暴力の餌食となっているところから始まります。


しかし社長は伊達にゾンビと戦っているわけではありませんでした。角材をつかむとそれをつたってその中学生を殴り飛ばし、5人の中学生を次々と素手で殴り飛ばし、蹴りを入れて行きます。最後に捨て台詞を言って逃げようとした中学生はゾンビ取り用の投げ縄で捕まえて肘を入れます。


福間さんの作品の面白さはいじいじうつうつとした心理描写かなと以前は思っていたのですが、この作品ではむしろゾンビとのバトルシーンかもしれないと思いだしていたのですけれども、今回はこの社長の戦いぶりがかなりすごいと思いました。


普通は主人公たちがあまり出て来ない回はテンションが下がるわけですが、地味に見えてこの社長さんはすごいキャラだなと思いました。


モーニング本誌には掲載されていないだけに、なんだかお得感があるマンガです。