お昼ご飯を買いにローソンに行ったら、『進撃の巨人』の「デカCANバッジ」を売っていたので買ってみました。開けたらミカサ!当たりです!(個人的に・笑)シシリー・メアリー・バーカーさんの妖精のイラストの置時計の隣においてみました。



散歩をしながら考えたのですが、『進撃の巨人』の主人公の3人は、3人ともはじめのうちに大きな挫折を経験していますね。そして、それを乗り越えている。


エレンは「死に急ぎ野郎」の仇名の通り、見境なく巨人に突っ込んで行ってけがをして、アルミンを救おうとして結局自分が食われてしまう。


しかし、「巨人を一匹残らず駆逐してやる」という強い執念から巨人の胃の中で自ら巨人に変身し、この世界に戻ってくるわけです。一度はそれで復活したものの今度は自分がバケモノだ、という負い目を持つことになります。そのあとも、悩みを持っては克服する、という繰り返しの中で成長していきます。


アルミンは「死んでも足手まといにならない」と決意しながら、結局エレンに救われて自分だけ生き延びてしまった、ということに強いショックを受けます。しかしミカサに励まされ、またみんなを救うために作戦を考えだし、そしてエレンを守るために駐屯兵団を必死で説得しようとします。「自分にもできることがある」ということを悟るのが彼の最大の成長です。


ミカサは、常人離れした戦闘能力の持ち主で、彼女が迷いを感じることなどないように思いますが、エレンが死んだということを聞いて激しく動揺し、みんなを指揮しておきながら自分は立体機動装置のガスをふかし過ぎて失速して墜落し、一度は生きることを諦めます。しかし、過去を思い出してエレンの「戦え!」という叫びを聞いた気がして何としてでも生きる、と決意しなおします。そしてそのミカサを、巨人化したエレンが救います。


よく考えてみると、大きな挫折を経験しているのはこの三人だけでなく、主な登場人物は皆そうなのですね。人類最強のリヴァイでさえ、スピンオフの『悔いなき選択』では大きな挫折を経験することになります。

この作品の大きなストーリー自体も、「巨人」という天敵に壁の中に押し込められ、強い挫折を感じた人間たちが、その希望を調査兵団に託し、人類の活動領域を回復して行こうという話です。挫折はそれぞれ、あまりにも残酷ですが、あまりにも残酷であるがゆえにそれを乗り越えようという一人一人の意志が輝くストーリーなのですね。


そんなことをローソンからの帰り道に考えていました。空は明るく、良い天気で、いいお正月です。