”その時”にどう行動をするのか。
EVAG(避難行動訓練)のワークショップ。  
約1年前、防災士になるための講座で体験してから、
今日は2度目の体験です。 
 
この訓練では、まずカードで属性をひきます。
前回は、
車椅子の弟がいる中学3年生男子になりきって、
どういう避難行動をとるか、
想像していきましたが、
 
結局近所の人に、
車椅子の弟だけ車に乗せてもらって避難させ、
自分は自宅に残らざるを得なくなったことを
思い出しました。
 
自分自身は自力避難のタイミングを逃し、
一人で避難所に行かせた弟のことを心配しつつ、
結局家に一人取り残されてしまっている。
隣町が職場の両親の帰りを待つが、
夜も22時をまわり、外は豪雨、川も氾濫し、
もう自主避難は不可能。
とても心細く、不安で、心配で。 
 
今回は、80代の男性、一人暮らしの役だったので、
ペットもいないし、
早々に避難所に行きました。 

 


 
でも、避難所は避難所で、問題が山積。
今日の数分でも、ルールを守らない人がいたり、
(理解ができていない。もしくは説明を聞いていない。) 
 
たまたまそばにおられた方達の、
疑問というか、質問というか、相談というか、
その対応に若干とまどう。 
 
わたしも同じ(避難者としての受講生の)立場なので、
的確に応えることもできず、ただ申し訳なく><
 
実際の避難所でも、
同様の、いやそれ以上の喧騒と混乱は容易に想像できる。
(それはHUG避難所運営ゲームでも体感しましたが。)  
 
他の人たちもそれぞれに、
日本語のわからない外国から来たばかりの人だったり、
生まれて2週間の赤ちゃんを抱えていたり、
インフルエンザの娘がいて避難を遠慮していたり、
ワニを飼っていて避難をためらってしまっていたり。
 
それぞれに、何を考え、どう行動するか、
机上のことだけれど実際にしてみると、
色々な感情が湧き出てきます。  
 
避難しようと思っても、
色々な状況が壁となり、
避難したくてもできなくなる状況。 
決して机上の空論ではない。 
 
その葛藤や迷いを感じ、
気づきを得ることが目的のこのゲーム。 
 
自分の住んでいる家は、
土砂崩れないし、とか、浸水しないし、
という話ではなく、  
 
実際、旅先で被災するかもしれない。
家族が出張先で被災するかもしれない。 
親友が被災するかもしれない。
 
また、どんな状況の人が周りにいるかを想像すること、
体感することは、
誰にとっても必要な経験ではないかと思います。
 
マニュアルに記せるような「適切な避難」、
なんてものはないと思った方が良くて、 
逆にそうやって、
一つの想定で決めつけた避難行動では、
実際の”想定外”に対応できず、
多くの犠牲者を出してしまうことにもつながることもあると、
以前学びました。
 
「自分で考える」経験を、
多くの人に体験してもらいたいと思うから、 
 
こういうワークショップのファシリテーターを、
ちゃんとできるようになりたいと思うのです。
そしてその機会を得ることができたらいいなと思う。 
 
1回目はただの体験でしたが、
今回はアウトプットをイメージしての体験。
やはり、アウトプットありきの学びは、
視点も、視野も変わる気がします。
 
「まさか」は「いつか」。
今年も1月17日が近づいてきます。