今年も海の家の建設が始まった。 
夏が来る。 
  
去年の夏は、本当に大変だったはずだ。 
 
神戸市の遊歩道拡張工事により、
継続使用してきた鉄骨基礎が撤去され、
去年は基礎工事から建設しなければならなくなった。  
 
かなりの費用で、
存続が難しい海の家もあったと聞く。 
それを乗り越え、建設したところに、
度重なる大雨、台風、高潮・・・。   
 
大量のゴミが打ち寄せられ、
強風で屋根は吹き飛び、
高潮で土台は流され、
停電にも見舞われた。
 
心が折れそうになることも、
一度や二度じゃなかったはずだ。  
 
そんな中、多くの人に愛されて、
慕われている海の家がある。
須磨海岸【Rolling Tom】  
 
ここのしのぶママが、
めちゃくちゃ素敵なのだ。  
 
私は海の目の前に住んでいるので、
わざわざ海の家にいく必要は全くないんだけど、
ここだけは、行く。 
 
パンケーキを食べに。
かき氷を食べに。
ビールを飲みに。 
でも本当は、しのぶママに会いに。
  
しのぶママは、
そばにいたくなる人で、
そばにいてほしくなる人で、
手伝いたくなる人で、
応援したくなる人。
  
そんな魅力あある人ってどういう人なのかな、
と考えてみたことがある。 
  
その人が懸命にしているか。
その人が愛をもって取り組んでいるか。 
その人が悩みながらも
一歩ずつ進もうとしているか。 
 
そんなことなんじゃないかな。 
  
しのぶママが、朝5時前から、
店の前の海岸を
一人で掃除している姿を見たことがある。  
 
散歩の途中に立ち寄ったワンちゃんには、
そっと水を差し出していた。
 
私がモーニングを食べ、
ちょっと泣き出しそうな気持ちでいた時、
見る?とにっこり朝刊を差し出してくれた。 
  
ご主人としていた海の家だそうだ。
ご主人が他界された後も、
ずっと一人で続けてこられた。 
  
その【Rolling Tom】は、
今年で終えると聞いた。  
 
最大限のエールを。
夏、また会いにいきます。
オープンは7月かな。
みなさんも、ぜひ。