ホッとする食の科学的アプローチ | 食のハナシ〜郷土食など

食のハナシ〜郷土食など

この頃になって思う食のコト。
気ままに綴ります。


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ありがとうございます



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こちらも どうぞオカメインコ


美味しい出汁をとるのは難しいです


出汁がよくとれる水と
そうでない水もありますし

わたしが住む地域の水も
出汁はとれにくいです
ちょっと言い訳してみたりして

だから、昆布は
前の晩から一晩浸して
出汁をとるようにしています
それでもいい出汁はとれないです、、
この方法が良いのかは不明


いい出汁のとり方があれば
教えてください


さて、前回
日本食は出汁が肝要と
お話しして参りました

それは、
美味しいと感じるには
かおり
重要だからです


出汁について
興味深いおはなしがあります

今日は出汁をとりたくなりますよ〜







合わせ出汁を飲む前後の
自律神経活動の変化を観察したところ
出汁を飲んだあと10〜15分後に
副交感神経が活発になっていることがわかった

出汁のかわりに同じ温度の
お湯を飲んだ時と比べても
出汁を飲んだ時の方が
明らかに心拍数が下がっていること
また副交感神経が活発になっていることが
示された
副交感神経はリラックス時に高くなる

出汁を飲まずに香りだけ嗅いだらどうなるか
出汁の香りを4分間嗅いでもらった時の
自律神経活動の動きをみてみると
面白いことに、飲んだ時と同様に
副交感神経活動が活発になっていた

出汁を飲んでホッとするのは
香り重要な役割
果たしていたのである

テスト前に出汁を飲んでおくと
お湯の時よりも
疲労感の蓄積が少ないことがわかった

こうした出汁の効果については
他の研究者らによって
詳しく調べられているのだが
出汁に含まれている
鰹節の成分が疲労改善
効果を発揮しているようである

ホッとする食、というのは
能動的な摂食行動により
成立するものだと思う

お腹が空いたから、ではなく
ホッとしたいから食べるもの

自分に近い人、
特に家族とはその食の感覚を
共有できたらとても嬉しいだろうと思う


味わいを
次の世代の子ども達に伝えるって
おいしさだけじゃない
食の感覚を共有していくこと、
つまりはそういうことなんだと思った



山崎英恵 龍谷大学農学部教授
『ほっとする食の科学的アプローチ』より





この実験は
出汁で育ってきた日本人だからこそ
得られる結果のようです


一方で
風味に対する好き嫌いが
自律神経活動に少なからず
影響を及ぼすことが報告されています


だから、必ずしも
皆が皆、出汁でリラックス効果を
得られる訳でもなさそうです


ファストフードが懐かしの味の場合、
ファストフードにリラックス効果が
発揮されるのでしょうか???






仕事をもつ母親が増えた昨今
時間に追われて忙しく
食事の準備にかけられる時間も
なかなか制約があることでしょうが 



味わいとはなにか
食の感覚を共有しながら
次世代へ伝えていきたいですね






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伝統の灯を消すまいとする努力
口に運んでもらえるように改良工夫する努力
人々の様々な思いが絡まりあい
明日の郷土食が紡ぎ出されていく
(古家晴美 「郷土食とは何か」より)

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