食は時代を旅する②〜懐石料理から〜 | 食のハナシ〜郷土食など

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今日は 辻留
辻 義一さんのお話しです




今は懐石という字がつきますと、
なにか高級料理のイメージで使われていて、
多少面映ゆい気持ちになります。

日本料理には、
いろいろの流れがありましたが、
禅宗のお寺での
精進料理と
懐石料理が
現在に伝わっており、
これが懐石の作法と相まって、
料理も進歩しながら
今日に至っていることは、
大変素晴らしいことでございます。

 

懐石料理では
なるべく余分なものはとって、
料理そのものを生かすことを
第一に考えます。

もちろん美意識は大切です。
その美意識は調和に生かします。


「料理が上手になるには
どうしたらよいでしょう」という御質問をよくいただきます。まず、

  
自分がおいしいものが好きであることです。

毎日三度の食事を味わいながら食べる、
まずいものは、食べない。
自分の食べるものを大切にし
日々が味覚の訓練であると思ってください。

年をとってから
味をわかろうとしても、
味覚のほうでついてきてくれません。

 

年齢に関係なく、
気がついたその日から、
食べ物を大切にし、
手をかけるべきものは手をかけ、

素朴な味わいのものには、
あまり手をかけないほうがよく、
素材そのものの生かし方を考えながら、
素材が語る声が聞けるようになれば
一人前です。

料理を作るときには
腹をみたしておいてはいけません。

味覚が鈍重になり、
動きもにぶく、
デリケートな味わいに
かけるからです。

料理は味が勝負です。

辻 義一
『茶の湯実践講座 
辻留 茶懐石 炉編』より抜粋





満たしてはいけない
自分の食べるものを大切にする

辻さんのお話を読んでいると
料理と人生は同じだなぁと感じます


子育てにも通じる気がします

食育といわれ
情報もたくさんありますが

本当に生きる食育って
なんでしょうね

おいしいと感じる味覚の話も
深くて深くて
なかなか難しいのですが

いかに子どもの頃の
味の記憶が大切か

考えさせられます