ご依頼いただいていた、スーツのリフォームが完成しました!

ご着用になっているのは、

広島県福山市で『Fukuふくの会』を運営されている、中山ゆかりさんの息子さんです。

親戚の方の結婚式と、来年の高校卒業式にご着用されます。

(お写真は、ご家族の許可を頂いています)

※中山さんの活動は大変素晴らしいので、

ぜひ『Fukuふくの会』を検索してみてください!!

 

リフォームをしてくださったのは、シニアの在宅ワーカーさんです。

年季の入った技術を駆使して、

外側からは加工してあることが極力わからないように仕上げてくださいました。

 

このような事例を積み重ねていくことで、

多様なニーズをすくい上げていきたいと思っています。

数が少なくても、一つでも成功事例ができれば、広がっていきます。

私自身は、服のリフォームの知識も技術もありませんが、

できる人と繋ぐことはできます。

 

ご着用の写真をSNSにアップしたところ、

「カッコよく着こなしてますね!」「ステキです!」と、

嬉しいお言葉をたくさんいただきました。

 

 

 

こだわりどころは、どこから見ても普通のスーツであること。

ハレの日に着るものですから、見た目の美しさを重視しました。

 

そして、着ていてラクであること。

だから、ゆったりしたサイズを選んで頂きました。

でも、ブカブカだとカッコ悪いですね。

スリムなシルエットが最近の流行りですが、

がっしりした体型の方向けのデザインを選びました。

 

最後に、着脱のご負担がないこと。

裏地のついたカッチリした服は、

寝たきりの方には袖通しがタイヘンです。。

そこで、

片方の袖と脇を開いてファスナーを付けました。

今回は、関節の柔らかい方でしたので、

片袖は普通に通して頂き、反対側を開く事で、

着せる方もラクにお着替えできました!

 

 

せっかくの晴れ着です。

着ていてしんどくなったり、お着替えがタイヘンだと、気持ちが萎えてしまいます。

晴れ晴れした気持ちを損なわないように、楽しい一日を過ごしてほしいです。


そして、ハレの日は、ご家族もおしゃれをされていますから、

普段着よりも動きにくい服装だと思います。
そんな時でも、

寝たきりの方を抱えたり、おむつ交換などもされるのでタイヘンです。

 

 


そこで、
ズボンは両サイドにオープンファスナーを付けました。
ウエストから裾まで開くので、着脱はもちろん、おむつ替えの際もとても便利です。

 


外から見える部分は、ファスナーが縫い付けてあることはまったくわかりません。
ウエストベルトの部分には平たいボタンを付けることで、

できるだけ厚みが出ないようにしています。

 


また、長時間のセレモニーで身体にご負担がかからないように、

おしりのポケットのボタンや背面のベルトループは外してあります。

 

 

 


こだわりが満載のハレの日のスーツ。
そんなに頻繁に着るわけではないけれど、

せっかくの嬉しい一日を楽しく、気持ちよく過ごすために、

あれこれこだわって加工させていただきました。

 

 

 

 

私の次男は2歳のとき突然寝たきりになりましたが、

5歳の時に重症児施設で七五三を祝っていただきました。

晴れ着を着せてもらったときの、嬉しそうなドヤ顔!!

その時撮った家族写真は、我が家のリビングの一番目立つところに飾っています。



寝たきりでも、障がいがあっても、人生の節目は晴れ着を着てお祝いしたい。

大事な一日を大切な人と一緒に過ごしたい。

そんなご家族の思いが叶うように、少しでもお手伝いができれば幸いです。

 

 

※追記※

ちなみに、この白いシャツは

福山市のマルカ株式会社さんが作られている「ONE SELF」というシャツです。

どこから見ても普通のシャツですが、片麻痺の方が自分で着替えられる工夫がいっぱいです!

詳しくはこちらから。

http://maruka-co.jp/oneself/

 

 

 

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