大原扁理さんが訳を書いてて、そっちの本がまだ読めないので原著を読んでみた。
「かものちょうめい」は本名じゃなかったのね。
「かものながあきら」さん。
逆に新しい!

日本三大随筆のうちの1つ。
他は『徒然草』と『枕草子』、どちらも長編。
『方丈記』は一万字程度。

古典の言葉遣い、全然わからないかと思ってたけど調べなくてもたぶん半分くらいはわかった!
夢枕獏さんの陰陽師シリーズとか読んでたおかげかもしれない。
学校時代の古典はよく覚えてないけど、今回は楽しかった。

八百年も前ですよ。
なのにひとも、ひとの世も、変わってないのね!
地球はちょっと変わってきてるようだが。
火事、竜巻、地震、遷都、飢饉…今あんまりないのは遷都(都市集中・地方過疎化?)と飢饉かなぁ。
あとは感染症と戦争はあるけど、昔もあったもんね。
八百年前の六十の鴨さんも同じような感覚だったんだなぁと思ったら、現代のひとの感覚が変わってきてるってわけじゃないのかも。

物の溢れた時代云々を枡野俊明さん著の『持たない』で書いたけど、物の無い時代でもそういう思考はあったんだなぁ。

少数派ではあるけど、鴨さんのように本に遺してくれたひとが少なくとも一人は居た、居るってことだ。
少数派でないと出来ない、と言えるかもだが。
本にするまでもなく、それこそ「庵」が崩れてお亡くなりになったかたも居たかもしれないけど、それはそれ。
生きて死んだんだなぁ。

この本は八百年後にも日本三大随筆、って言われてるんだものねぇ。
鴨さんに聞いてみたいことがある気がするけど、死人に口なしだもんね。

私の方丈庵はどこにしようかな。
足りないんじゃなくて、多いんでね。
ここで絶えればここにしとこう(あとづけ!)