あたし河本準一







本当の父親の話





なぜ本当の父親と言う言い方をするのか?





それは、離婚した後に





他の父親的な人がいたからです




まぁ、ガキの頃の話はよしとして





ずいぶん大人になってあたしにも子供ができ、




ちょうど2人目の子が生まれたての時に




電話がありました




親父の再婚相手からでした





親父がそう長くないと。





ほんまかぁ。




電話越しではこんな感じの言葉しか出てこなかったと思います。





まだ、60半ばなのに早いなぁ



と思いながら、色々言いたい事はあるけど、




ここは大人になって孫を見せに行こうかなと思い





家族で見舞いに行きました。




顔合わせると照れ臭そうにしてましたが、





孫を見ると一変‼️




おじいちゃんの顔になりました。



なるもんですね。




孫とベッドで遊んでちょいと一息ついたところで




親父があたしに今度ちょいと話たい事があると言われました。




わかった。そしたら、また来るわな




ちょうどあたし親父の地元で番組がありましたので、収録終わりでも今度行こうかなと思ってました




1か月後…親父は癌を患ってましたが



夜にベッドから落ちて脳梗塞になったのです



あたしが病院に駆けつけた時は既に




話をする事ができない状態でした




言葉も殆ど聞こえません




あの時すぐ行けてれば…




そのまま帰らぬ人となりました




あの時何を長男のあたしに語りかけたかったのか




話ができる時にしとくべきだったと後悔しても遅いのです




みんなもこう言う似た状況に差し掛かる時が来たなら


今度で良いやではなく、話が出来る時に
しとこう。




毎年行く墓参りで何を言いたかったのか
今でも聞いてます。