永六輔著「あなたに伝えたい」
手話本の中で、これほど面白い本はない。手話本は堅苦しいものばかりだから。
「あなたに伝えたい」は笑える。さすが、永六輔。
面白くて一気に読んだ手話本は、この本だけや。
この本の本当の面白さが解るのは、手話通訳者だけかもしれん。
面白いのに、読んでいると冷や汗が出てくる。
なぜ冷や汗が出るのか。それを理解できるのも、手話通訳者だけやろな(笑)
内容紹介は、この本の「はじめに」を引用させてもらうのがよかろ。
この本は、NHK教育テレビの「手話ニュース845」の中のコラム「手話放談」を活字にしたものです。
放送を活字にするということはよくあることで、たとえば同じNHK教育テレビの「視点・論点」も、ぼくの回は活字になっているのですが、この本の場合、特殊です。
なぜ特殊かというと、「手話放談」を引き受けるについて、ぼくがコラムとして二分間、話をし、それを丸山浩路さんが手話通訳をするというのが前提であったのですが、ぼくと丸山さんのあいだの約束は、どれだけ手話で通訳できるか、その可能性を探るということでした。