ろう者が手話通訳者を指名する理由 | 手話通訳者のブログ

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田舎の登録手話通訳者のブログです。

<前回からの続き>


「Yさんから、たいしさんの話を聞いて、たいしさんが県登録資格もお持ちだと知りました」
うん、数年前に、隣町のろう者に頼まれて統一試験を受けたんや。
「最初の受験で合格されたそうですね。さすがです」
いや、運がよかったんやろ。
「それで、たいしさんを指名して派遣申込したんです」
ありがとう。手話通訳者冥利に尽きます。
「でも・・・」
派遣者が認めなかった?
「派遣されてきたのはT氏でした」
お!Tさんか!
「お知り合いですか?」
手話通訳者の世界は狭いんや(笑)
「僕はたいしさんを指名したのに・・・」
Tさん、いい人やろ? 手話うまいし。
「たいしさん、ろう者が手話通訳者を指名するのは何故だと思いますか?」
うーん、人それぞれ、理由は違うと思う。
「確かにそうですが、最も大切なのは信頼関係です」
全く同感。
「長い付き合いの友人であるYさんが太鼓判を押すから、たいしさんを指名したんです」
Yさんがそんなに高く評価してくれていたなんて・・・
「Tさんが悪い、という気はありません。ただ、県の派遣者はろう協なのに、ろう者本人の意志を尊重してくれなかったのが残念です」
どこも同じやな・・・〇×市のろう者も、〇×市の派遣者に対する不満はそこや。


<つづく>