QC検定1級論述問題対策-22(異常処理)
論述問題の解答例を書いてみました。どの参考書にも明確な対策方法が書いてありませんので参考にしてみてください。だだし、間違いがあるかもしれませんので鵜呑みにはしないでください。
問題 第26回2014/9
工程異常の発見から工程への適切な処置までの、組織的な活動を行うための情報について、工程異常の報告書が使われる。自身が関与した事例を用いて、工程異常の報告書に記載する必要な項目について、具体例な内容を示したうえで、事例によって得られた成果、事例から自身が学んだ工程異常の報告書を活用するときの留意点を記述せよ。
例文
私は自動車部品製造会社の品質保証部長として、QMS(品質マネジメントシステム)の構築を担当しており、工程異常の報告に関する仕組みも以下の通り関与していた。※1
工程異常の報告書に記載する必要な項目※2
発生した工程異常の報告に必要な項目は、異常処理の各フェーズでの5W1Hである。
異常処理のフェーズ 5W1H
1. 発見 1.When:いつ
2. 処置 2.Where:どこで
3. 復旧 3.What:なにを
4. 再発防止 4.Who:だれが
5.How:どのように
6.Why:なぜ
具体的事例は下表参照※3
これら必要事項を1枚の報告書に入れ込み、必要な項目を網羅した報告様式とした場合、記載に時間がかかり、異常処理で重要な要素である迅速な処理に悪影響を与えると予測できた。
そのため発見と処置で1枚の報告書とし、現場監督者だけで発行できるようにした。残りのフェーズは別用紙とし、処置が段落してから発行する方式を採用した。
成果
従来から工程異常の報告書はあったが、記載する項目が多く再発防止の結末まで時間がかかり、途中で書類が滞ることや、そもそも発行されない事もあった。書式を発見から処置までを現場監督者だけで発行とした結果、第一報の部分が迅速に行われ、洩れなく異常が報告させるようになった。
活用するときの留意点
異常処理を確実に行うためには、各フェーズに対する5W1Hの情報が洩れなく必要である一方、迅速さも必要である。このため、最も迅速さが必要な第一報の部分を切り分けた効果があった。
QMSでは各種記録を作成する必要があるが、あれもこれもと重厚長大にすれば処理の速さ遅くなる、書き難さがあれば、そもそも発行されない事態となりかねない。そこで、記録の目的と使いやすさを意識した作りとすること、さらに使われかたを常に確認し継続的な改善が必要であることを学んだ。
※1自身の立場
※2設問に合わせた記述
※3必要ならば表なども入れる
紹介する例文には間違いがあるかもしれません。気付かれた方はご指摘のコメントをください。