オリンピック代表選考会を観に行った話
(女子スピードスケート1500m)
(観戦日:2017年12月29日@長野市のエムウェーブ)
冬季オリンピック2018が2月9日、開幕しました。
大会3日目の11日終了時点で日本選手はまだメダルに届いていませんが、
今大会で期待度・注目度ナンバーワンといえば女子スピードスケートの小平奈緒選手でしょう。
2016年から500mでW杯24連勝中という圧倒的な強さを誇り、1000mの世界記録保持者。
そして日本選手団の主将でもあります。
開会時点では、金メダルに最も近い日本選手と言っても過言でないでしょう。
その小平選手、本日12日夜の1500mにいよいよ登場します。
同競技の代表選手選考会は17年12月27日~30日に長野市のエムウェーブで開かれました。
ということで観に行ってきました。近いし。
▲初めて見る小平選手の滑り。 第一印象「大腿筋の力感が凄い」(小並)
スケートには無知な筆者ですが、それでも小平選手の勇名は聞こえてきました。
この選考会が五輪前の最後のレースです。トップフォームの滑りは当分拝めないかも、という心理も手伝って観戦。
▲号砲が響く直前の小平選手。凛とした立ち姿。
訪れたのは29日。この日の種目は1500mです。
小平選手は前々日の500m、前日の1000mを既に制し、この日は三冠が懸かります。
で、レース終わるまで知らなかったのですが1500mには小平さんを凌ぐ実力者が存在します。
中長距離のエース、高木美帆選手。
最も得意とする1500mで今季W杯4戦4勝。小平選手と同様に世界トップクラスの選手であり、
この距離では金メダルの最有力候補と目されています。
小平選手も戦前に「1500mではまだ高木さんに挑戦する立場にない」と認めている通り、
この種目では高木選手が第一人者です。
その高木選手と小平選手は最終11組の同走。
短距離の王者・小平と、中長距離のエース・高木。
1500mという距離は、この2枚看板がまみえる貴重な種目だとも言えます。
スケート初観戦にして、日本女子の双璧の直接対決を眼前で見る幸運に恵まれました。
このレースで会場がどよめいた、あわや接触のシーン。1回目のコースチェンジ時。
▲最終コーナーの滑り。
1500mでは同走の高木美帆選手に軍配。
さて、レースの感想ですが「よく分からなかった」。
写真撮るのに懸命で、肉眼で見るどころじゃなかった。
とにかく速かったです。あっという間でした。まる。
▲ゴール後に手を振る女子スピードスケートの2枚看板。とても仲良さそうでした。
オリンピック本番でもウイニングランが見たいですね!
勝者は戦前の予想通り、やはりこの距離の第一人者たる高木美帆選手。
日本最高記録&リンクレコード。
小平選手は2位で、そろって女子1500mの五輪代表の座をつかみました。よかった!
▲1位高木選手(中央)、2位小平選手(右)、3位菊池彩花選手。
この3選手が2018オリンピックの女子1500m代表に。
同種目はいよいよ今夜(12日夜)に号砲が響きます。
さて、小平選手は3度目のオリンピック出場。
1986年生まれの31歳。
すでにキャリアの後半に入っており、常識的には伸び盛りの時期は過ぎています。
日本スピードスケート史上唯一のゴールドメダリスト、清水宏保氏は24歳で長野オリンピック金メダル獲得。
これまでの女子最高位の岡崎朋美氏も、同大会で銅メダルを獲得したのは26歳の時です。
これら先人に比べても小平選手は遅咲きの部類と言えるでしょう。
2010年バンクーバー、2014年ソチはいずれも表彰台に届きませんでした。
が、ここにきてW杯500m24連勝と無敵の強さ。
この急激な成長の源はいったい何なのか。
勝ち続けるのは難しいとされる、世界の強豪との勝負の中で、
それでも勝ち続けられる理由は何なのか。
それが最大の興味でした。
▲W杯500mで24連勝中。圧倒的な強さを誇る。その視線の先には――
スケート素人だし無取材なので軽々には言えませんが、
調べた限りだと2014年ソチ五輪以降の
「フォーム改造の成功と、それを支える体幹、筋力強化」
これが躍進の原動力だ、という見方が大勢のようです。
フォーム改造とは具体的には
「重心(お尻の位置)を低くし、他方で上体(肩や頭の位置)を高くする」
という変更を行ったようです。
これにより
上体が受ける空気摩擦は増えるものの、
スケート着氷時の摩擦抵抗は減る。
両者の差し引きで後者の摩擦抵抗減少による効果が上回り、スピードアップを果たした、
これにより2014ソチ五輪から躍進。
その美しい滑りを目の前で見ることができました。
小平さんのスケーティングの感想は「凛とした滑り」。
五輪本番も、不動心で臨む美しい滑走で勝ってくれると信じます。
オリンピックでも普段通りの滑りを。がんばってください!
(番外編 了)
〇オリンピックでの小平選手の出場予定
2月12日(月)夜 女子1500m
2月14日(水)夜 女子1000m
2月18日(日)夜 女子 500m


