私の身の回りは今すごく大変だし、私自身もまた変わらなければいけない時期に来たのではないかと最近考えている。
早く自立したい。強い自分を作りたい。頭の中が焦りでいっぱいになっている。
有限の世界に生まれた私は絶対的普遍なものは存在しない世の中にいる。
だからこそ一日が大切であり、価値のない生活を送りたくはない。
必ず何かしら今日一日、得るものを求めており、私はそのために行動するように心がけている。
最近、他人の目がきにならなくなった。
そもそも私の人生は他人がどうのこうのするようなものではない。
だから私は他人に脅かされない。脅かされたくない。
一方、私は他人の口を挟む真似もしたくはない。
なぜなら他人は他人のみの人生であるからだ。
しかし私に求める声があればそれには応じたい。
私の言葉がその人にとって大切ならば私はそのために言葉を発する。
死に際で戦う一人の身内が私に言った。
「koukiがこの前、夢に出てきた。私は雲の上でふわふわと遊んでいたらkoukiが地上から大勢の人を連れて私に笑顔で声をかけたんだ。私はそのkoukiの笑顔がなぜかものすごく偉大に見えた。私はkoukiの大勢の人のてっぺんで私に笑顔を与えてくれるその姿がもう安心していいからねと言っているように見えたのだ。」
彼はそういいながら病室から見える空を楽しそうに眺めていた。
私はなぜ彼がそのような夢を見たのだろうかと考えた。
私が将来、大勢の人の上に立つ人間になるという安直な発想は浮かばなかった。
私は彼がいつか私が大勢の人々の上に立つような人間になってほしいと心から思っているのだと感じ、私は彼の願いを叶えようと感じた。
私は彼が雲の上の人になってしまった後でも、彼の私に対する望みを現実にしてあげたいと考えている。
それが彼に対する弔いなのではないかと私は強く思った。
ふと私の名前を見てみる。
私の両親は私に大勢の人々の前で力を発揮できるような人間になってほしいという思いがこの名前にこめられているという話を思い出した。
私はこの名前に誇りを持ち、彼の願いを叶えていきたいと強く感じたのだ。