仏教において動物の存在は、一つの生命にすぎません。人間も、宇宙の星々もなんらかわりはありません。

お釈迦様が亡くなられた様子を画いた涅槃図にも、人間と共にお釈迦様の死を嘆き悲しむ動物達の姿が画かれています。

仏教では「六道」という考え方があります。「地獄道」「餓鬼道」「畜生道」「修羅道」「人間道」「天上道」の六つの世界です。その畜生道に動物や昆虫などをあてはめることがほとんどの解釈です。しかし、畜生道の本来の意味は人間より劣っているということではなく、弱肉強食の世界を表現しているのです。確かに、動物の世界は弱肉強食です。しかし、動物は必要以上に他の命を奪うことはありません。この畜生道とは、人間の愚かな心を表す言葉なのです。

既存の仏教解釈では、悪いことをした人間が動物に生まれ変わるとか、動物のままでは成仏出来ないとか言われてきました。

しかし、、私の解釈は、畜生とは欲まみれの愚かな人間の心を表現するもので、動物が人間より下等であることではありません。動物と人間を差別してしまっては、本来の仏教の考えを否定することになってしまいます。


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