私は現在フリーランスの僧侶です。どの宗派の組織にも属していません。

しかし、僧侶になるための修行は真言宗のお寺で行い、高野山で僧侶となるべく伝法灌頂というものを授かりました。どの宗派にも属さないとはいえ、基本は真言宗です。

真言宗の開祖は弘法大師空海です。名前だけは御存知の方も多いかもしれません。しかし、いざどのような人であり、何をした人かとなるとよくわからないと思います。

その時代にあっては新しい密教という仏教を伝えただけではなく、様々な活動をされた方です。その一つに、教育があり、日本で初めての庶民のための学校を作った人でもあります。その学校の名前を「綜芸種智院」といいます。現在でもその名前の大学が存在していますが、それは後につくられたものです。弘法大師空海が作った学校は空海が亡くなった後に、無くなってしまいました。

その学校において注目すべきことは、教育の機会の均等という発想とともに、現代でいう「給食」があったことです。先生も生徒も、無償の給食制度による食の保証がされていたのです。

人は食べるために働きます。労働があるがゆえに、時間を費やさなければならず、学問から遠ざかる結果になってしまいます。そこで一定期間、食べることに困ることなく、学問ができる環境を作ったのです。

令和の現代においても、貧困が問題となっており、若い人の学問欲を阻害していることがあるようです。

教育が未来を作る。人を作る。国を作る。

日本における教育の重要性を再認識し、弘法大師空海が描いた教育環境を今一度、見直してみるべきではないでしょうか。


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