こんにちは!厚一です。
革工芸と教室やってます‼️
しばらくぶりの投稿。
うちの地元には川が流れていて、その近辺では蛇にまつわる風習や社寺がいろいろあります。
そこから着想を得た作品です。
外装は川の流れを革にシワをつけ、漆を刷り込んで表現。中央には白の蛇革。
里神楽で有名な神社が川の近くにあるので翁の面をアクセントにしてます。
内装は神社の下にある祠とそこに安置されていたものを移動させたとされる少し離れたところにある岩窟をイメージしています。山羊革を八方揉みと漆で水の滴る岩肌の質感を表現しています。
カード入れは蛇の腹をイメージ。
小銭入れは昔の嚢物をイメージしていて蛇→弁財天→琵琶の連想で琵琶を前金具の代わりに革で創作。
この小銭入れ、カードも入るサイズなので単体でも使用出来るようになっています。
中仕切りは鹿のセーム革。神社が天神なので梅の小紋を簡易抜染で表現しています。
本体への装着は白蛇の尻尾につけた透明な剣を刺す事で留め具となります。透明な部分は豚の生皮(きがわ)。
装着するとこんな感じ。
フラップ部分がちょうど蛇の頭になってます。
なので、この財布、蛇が一周ぐるっと回って財布を守る形になっています。
そして、フラップを翁の面の差し込んで留めると顔が翁で体が蛇の神、弁財天と同一視されている宇賀神が現れる仕組みになっています。
ひとつひとつの要素が重なり合って意味をなしていく意匠の逸品。
こちらの作品4th ILCEの小物部門(カービング無)で3位入賞となりました。
さて、今年の5th ILCEはどんな作品が出揃うのか。
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kouichiya@e-mail.jp
今日はこんな感じです。
厚一でした。
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