広報(Public Relations)というとどのようなイメージがありますか?

 

   広報という言葉が付いたものではお住まいの地域の「広報誌(紙)」が一番身近なものかもしれませんね。会社にお勤めの方は「広報部」という部署があるかもしれません。

 

 広報は広告とよく間違えられることがあります。私の友人の務める会社は最近ホームページ、特にECのページを更新されたのですが社長は”「広報部」が大変よくやってくれた”とおっしゃっていたそうです。会社の組織のことですから正解とも不正解とも言い難いのですがこのようなお話を伺うと微妙な気持ちになります。

 

 ちょっと堅くなりますが広報の定義をご紹介します。広辞苑第7版では『ひろく知らせること。また、その知らせ』とあります。でも、これでは私がこれから皆さんに伝えたいと思っていることと相当な乖離があります。難しい言い方をすると、広報(Public Relations)とは”企業・組織とそれを取り巻くステークホルダーとの望ましい関係を創り出すための企業や組織のあり方のこと。

 

 ???ですね。

 

  私は簡単に”ファンづくり”と表現することもあります。企業には関係するたくさんの人たちがいます。順不同ですが、商品を買ってくれるお客様、従業員、従業員の家族、役員、株主、会社の周りの商店や住人、取引先、マスコミなどなど—。この方々すべてがその企業や企業の商品のファンだったら、この会社は安泰ですよね。

 

 つまり、関わりのあるすべての方々にファンになってもらうための取組み(そのための考え方や行動)が広報です。これは個人でお仕事をしている方も同じです。

 

 大企業と言われる会社には必ず広報部があって、日夜どうすればいいかを考えることができますが、小さな会社や個人は他のことに手いっぱいでなかなか広報なんて考えられないというのが正直なところでしょう。しかし、先ほど申し上げたように言ってみれば会社の考え方や行動は全て広報に繋がるのです。ここがミソ。

 

 あなたやあなたの会社のしていること、しようとすることを広報という視点で整理する。そして効果的と思える方法で発信する。これが広報です。