【狡兎三窟】

才能を内に秘めながら無能をよそおい、明察でありながら知恵をひけらかさず、濁流に身をおきながら

清廉を保ち、身を屈して将来の飛躍に備える。

このような態度こそ、「中流の一壺(イッコ)」や「 狡兎三窟(コウトサンクツ)」のおしえにかなう処世の秘訣である。

 

 

「中流の一壺」とは、「中流ニ船ヲ失エバ一壺モ千金」(カツカンシ)とあるように、ふだんは目立たぬ存在だが、いざというとき役に立つ、そんな生き方を指している。

また、「 狡兎三窟」とは、かしこい兎には穴が三つもあるので、危険が迫っても死を免れることができるという故事によるものです。

いずれも、賢明で、したたかな処世法として伝えられていつ諺です。