【人の値打ちは後半生で】

芸妓でも、晩年に身を固めて貞節な妻になれば、むかしの浮いた暮らしは少しも負い目にならない。

貞操な妻でも、白髪になって操を破れば、それまでの苦労がすべて水の泡になる。

ことわざにも、「人の値打ちは後半生で決まる」とあるが、全くそのとおりだ。

「書経」に、「初メアラザルコトナシ。克(ヨ)ク終ワリアルコト鮮(スク)ナシ」ということばがある。

 

 

初めは誰でもうまくいくが、それお終わりまで持続させる者は少ないという意味だ。晩節を全うすることはむずかしい。だからこそ、後半の生き方で、その人の値打ちがきまってくるのである。

人生、命をまっとうするまでが勝負だ。まだまだ頑張りがいを見つけられるかと思います。