●逃げずに立ち止まることから始める


39節【道理は一歩も譲るな】

労せずして欲望がかなえられるからといって、うっかり手を出してはならない。

いちど手を出せば、ドンドン深みにはまりこむ。

道理が貫けないからといって、少しでも後に退いてはならない。

いちど引けば、どこまでも後退を余儀なくされる。


おいしい話、タダほど高くつくものはないの例え通り、話に乗る時は注意をしないと痛い目にあうということでしょう。私も雑誌会社が傾きかけ始めた時、最後の運転資金(約1000万)を「必ず成功する企画だから」と勝負をかけて会社を倒産させた苦い経験があります。
まだ30代後半でした。何とか投資していただいた3人の方には、迷惑をかけながらもいまだに見守っていてくれています。頭が下がります。
最も倒産したとき、2ヵ月ぐらい新潟を離れ東京で逃げ回っていました。ある日、どこでどう私のことを探したのか、出資者の一人であるOサンから連絡があり「とにかく帰ってこい。逃げ回っていてもしょうがないぞ。」と言われ、新潟に戻るきっかけを作っていただき、関係筋に頭を下げて回ったことで、いまでもなんとか新潟で仕事をさせてもらっています。
逃げているあいだは必ず追っかけてくるし、その時はつらいけど、逃げるのをやめ、立ち止まる事から始めると、不思議と物事は少しずつでも解決し始めるものだということを経験しました。(したくない経験だけど)