30節【一流の人物とは】

立派な人物になりたかったら、くだらぬ野心など捨てることだ。

かりにたいした仕事はできなくても、それだけで一流の人物と言ってよい。

立派な学者になりたかったら、世間の雑音に耳をかさぬことだ。

かりにたいした業績は残せなくとも、それだけで聖人のレベルに達したことになる。


荘子に「知と故とを去り、天の理に循う。故に天災なく、物累なく、人非なく、鬼責なし」(刻意)ともあります。
今の政治家なんぞ、「そんなきれいごとを言っていたら、政敵につぶされるか何にも政策を実行できないよ」とうそぶくだろう。別に引退しろとか世捨て人になりなさいとか言っているのではない。私利私欲をもたず最初の志(マニフェスト)を忘れず、意志を貫くことの尊さを指摘していることに気がついてほしい。

偉そうなことを言っている俺は、はたして今年、いくつの煩悩から解放されただろうか?五つ、三つ、いや一つ有るか無いかか?………アハハハハ。