こんばんは🌙

ひさしぶりに映画館で映画を観ました。

「ノマドランド」

2021年開催の米アカデミー賞作品賞、フランシス・マクドーマンドが3度目の主演女優賞、中国出身の女性監督クロエ・ジャオが監督賞と脚色賞に輝いた作品です。


画像はWEBからお借りしました。

「ノマドランド」を観に行く心の旅は、1ヶ月前から始まっていました。

1ヶ月前の夕食後、部屋で寝落ちしてふと目覚めた週末深夜の私は、リビングへ行くと、家内がテレビのリモコン選択をしていて、始まったばかりの映画が映し出されていました。

私が大好きなコーエン兄弟監督の映画「ファーゴ」ではありませんか‼︎

もう目がパッチリした私は、
「見る‼︎ 見る‼︎見る‼︎見せて‼︎」
って、「ファーゴ」を観せてもらうことにしました。

家内もコーエン作品は好きですが、この日は韓国映画やドラマを見たかったようです。
でも、私のコーエン映画大好きを知っているので、そのまま見せてもらうことになりました。



「ファーゴ」はまだ私が独身の時、渋谷のミニシアターで観た想い出があります。

観た後に、米アカデミー賞の作品賞などにノミネートされたことを知りました。
日本では無名に近かったコーエン兄弟の作品の評価が高くなったことを、とても嬉しく想いました。
「ファーゴ」は、作品賞は逃しましたが、脚本賞をコーエン兄弟が受賞されました。

そしてコーエン兄弟の兄のジョエル・コーエンの奥様、フランシス・マクドーマンドが、「ファーゴ」の身重な妊婦のヒロイン婦警役で、初めて主演女優賞を受賞されたのです。

切れ味のある、スリリングな、ピカレスクヒューマンサスペンス映画で、深夜に再びテレビに釘付けになりました。  

あー、フランシス・マクドーマンドが「ノマドランド」で3度目の主演女優賞を受賞されたから、「ファーゴ」、テレビで放送されているんだなって。
たっぷり寝た後だったから、もうコーエン兄弟の世界に引き込まれ、楽しみ味わえた深夜のひとときでした。

クライマックス、妊婦の婦警役のフランシスが、雪原で逃げる犯人のひとりの脚を拳銃で撃ち抜き捕まえるシーン、自らパトカーで護送して、無口な殺人者の犯人に静かに語りかける台詞とシーン、再びこの映画のカタルシスを懐かしく想い出しました。


もう私にとってはフランシス・マクドーマンドはコーエン兄弟監督のファミリー女優で、コーエン作品でなくても、コーエン兄弟のハートがスクリーンからつたわってくる女優さんなのです。

2度目のフランシスの主演女優賞受賞作の「スリー・ビルボード」も、映画館の大画面で堪能しました。


前置き長くなりました。

私の中ではフランシス・マクドーマンドが出演する「ノマドランド」って、映画を観に行くモチベーションが高まり、3度目の主演女優賞も、観に行く前からやっぱりだなあって想って期待、楽しみな映画でした。

米アカデミー会員の人たちも、きっと彼女の女優としての評価は、この作品のみではなくて、誠実に地道に役者として映画のWORKを築かれてきた、彼女の足跡と軌跡への称賛もあったのでと想います。

女優としての彼女のみならず、映画のプロデューサーとしての彼女のWORKは、素晴らしい作品へと導いてくれました。


フランシス・マクドーマンドと夫のジョエル・コーエン。
アカデミー賞開催会場のテーブルにも、一緒にいらっしゃいました。
彼女も心強かったことでしょう。
私もアカデミー賞受賞式の録画映像に、フランシスの隣りにいるジョエルの姿を見て嬉しかったなあ。

そんな気持ちで、心のブルペンで投げ込み充分な私には、映画館のスクリーンに上映された「ノマドランド」は、素晴らしい作品として心に映りました。

働いて、食べて、眠って、また働いて・・・・。

車上生活で暮らすノマドの人たちの基本は、季節労働、日雇い労働であっても、働くことです。WORKする心が、彼ら、彼女らのハートにはあります。
働く場所を求めて移動、放浪して、働いて、食べて、眠って、また生きてゆく日々。

それぞれのノマド(車で漂白する現代の遊牧民たち)の人生の陰影が滲み、あまり口にすることのない彼ら、彼女らの今までの人生の日々。

広大な原野の、包み込まれるような風景の中での暮らし、孤独な夜。
美しい朝日や夕陽。
星空。
皆で焚き火を囲むひとときの安らぎの夜。
映画に流れる美しいピアノの音色。

働いて、食べて、眠って、生きてゆく・・・・。
そんなあたり前のことに深く気づかされました。
映像を観ながら心が、体が、浄化、解毒されてゆく気持ちになりました。

そしてフランシス・マクドーマンドが演じるファーンの静かな内なる葛藤。過去の克服。明日への微かな望み。

好みによって、感想や解釈が異なる作品かも知れません。

映画観た後に、家内が録画してくれたアカデミー賞受賞式を観ました。

フランシス・マクドーマンドの受賞インタビューで、
「私はWORKが好きだから」の言葉と、「今の混乱が収まったら、大きなスクリーンの映画館で、皆、片寄せあって、候補になった作品をみんな観てほしい」
の言葉が心に残りました。

フランシスにとってのWORKは映画の役者を演じて、映画をつくって、発信してゆくこと。
それは「ノマドランド」の日々の労働とも重なりました。

そして映画の発信はやはり映画館での想い。

素敵な言葉でした。

私ももう一度、映画館のスクリーンで観たくなりました。

ひさしぶりにキネマ旬報シアターで観ました。


あの「キネマ旬報」とリンクした映画館です。

「ノマドランド」の映画パンフが売り切れでしたので、「キネマ旬報」の「ノマドランド」特集号を売店で購入しました。
ささやかなものですが、映画館支援です。


ブロ友さんたちの「ノマドランド」の鑑賞・感想記事、読ませて頂き、とても参考になりました。
ありがとうございます。

今回、深く、誠実に、優しく、分かりやすく、あたたかく、感想記事を丁寧に書かれた愛太郎さんの「ノマドランド」の記事を、リブログさせて頂きます。

もう少しこの映画のことが気になられる方はぜひ読まれてください。

愛太郎さん、ありがとうございます。


「ノマドランド」の映画予告編も貼らせて頂きます。
映画を観たあとでは、この予告編で泣けました。



皆さま、良い1週間でありますように。

おやすみなさい✨