川口俊和氏の小説『コーヒーが冷めないうちに』読みました。とってもよかった。
喫茶店を舞台にした、優しい気持ちにさせてくれる、ヒューマンな4つの奇跡の物語。
4話目の話には、ほろりと涙がこぼれました。
(*以下ネタバレ内容含みます)



旅立つ恋人の男との別れ際に言えなかった、女のひと言。

アルツハイマーになり、妻の記憶と思い出が消えてゆく夫への妻の哀しみと愛。

妹からの想いと願いを拒否し続けた姉の、妹との突然の死別と悔い。

命と引き換えに娘を出産した母親の、育った未来の娘をひと目見たい想い。

そんな想いを胸に秘めた4つの物語の主人公たちは、この店のコーヒー一杯分の僅かな時間で、一度限りの奇跡のような時を過ごします☆

川口俊和氏が主宰していた劇団の、小劇場の舞台作品を小説にされたそうです。

2010年3月のこの作品の初演舞台、観客動員数は128名だったそうです。

舞台の戯曲の面影を感じる小説でした。
上演された舞台空間が目に浮かぶようでした。

この喫茶店での時かけの幾つものルールは、演劇の舞台空間を成立させるためのルールでもありましたね。

とてもいい言葉にも出会えました。

映画版はWOWWOWで放送されるのを楽しみにしています。

この作品の舞台は、東京や函館で上演されたそうですね。今後全国で上演されるそうですので、観られる機会があれば観に行きたいです。

『この嘘がばれないうちに』。函館の喫茶店を舞台にした『思い出が消えないうちに』の続編小説も出ているそうです。

図書館で予約順番100人以上待ちの人気小説でした。ブロ友さんの紹介記事を読んで読みたくなり、予約をしたのは昨年の10月。時は流れました。読んでよかったです。ありがとうございます。

この作品の喫茶店には音楽が流れていないけど、自分だったらこの曲を聴いてみたいな🎵

今週も素敵な心のフィールドを忘れずに、頑張ってゆきたいです。

皆さまもお元気で☆

パッヘルベルのカノン ピアノ演奏