戦略の教室 生き抜くための勝利の全法則 | 難しい時代を生き抜くための読むサプリメント

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一見、平和にも見える現代社会も、見方によっては戦場と変わりません。
 チームを率いて成果を出さなければいけないリーダー、
 何が何でも結果を出さなければいけない立場に置かれているビジネスパーソン、
 転換期に悩む経営者 等々
 誰もが何かを相手に日々戦っているのではないでしょうか。

 戦うからには勝たなければいけない。
 勝つためには戦略が必要です。
 このたび、古代から現代に至るまで、古今東西の主要戦略のポイントを2時間で手に入れることができ、しかも、手に入れた戦略を日々のビジネスにおける戦いで使いこなすことができるという凄い本が出版されました。
 その名も
 『古代から現代まで2時間で学ぶ
     戦略の教室 生き抜くための勝利の全法則』

 ちょっと長い題名ですが、題名に示すとおり、人類3000年の歴史に登場した主要戦略のポイントを一気通貫で学び知ることができます。
 本書に登場する思想家は、
 孫子、ナポレオン、マキアベリ、クラウゼヴィッツ、リデル・ハート、
トム・ピーターズ、ジム・コリンズ、ドラッカー、ランチェスター、
ポーター、チャン・キム、マッキンゼー、BCG、コトラー、
ミンツバーグ、ハメル、クリステンセン、ゴビンダラジャン等々
 登場する戦略は、
『孫子』『君主論』『戦争論』『戦略論』『トヨタ生産方式』
『ランチェスターの法則』『競争戦略』『ブルー・オーシャン戦略』
『マーケティング・マネジメント』『戦略サファリ』『コア・コンピタンス経営』等々

 現代のビジネスでも通用する「勝利の法則」を学ぶことができます。

 この凄い本の著者は、当メルマガでも紹介して反響の大きかった『「超」入門 失敗の本質 』の著者、鈴木博毅さんです。


【本日のご紹介図書】
 書 名:古代から現代まで2時間で学ぶ
     戦略の教室 生き抜くための勝利の全法則
 著 者 鈴木博毅
 価 格:1,728 円
 出版社:ダイヤモンド社 2014.8.29
 http://www.amazon.co.jp/dp/4478027129

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目標達成、マネジメント、組織づくりに
役立つ、古今東西戦略論ガイド

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【1】敵の意表を突いて小が大に勝つ

 2500年前に1人の天才軍略家が現れます。
 中国「呉」国の孫武将軍です。
 孫武将軍は3万の呉軍を率い、隣国「楚」の20万の軍を打ち破ります。
 孫武将軍は全13編の戦争戦略を記した書籍「孫子」を著しました。
 「孫子」第1編「始計(しけい)」には次のように書かれています。
 「戦術の要諦は、敵をあざむくことである」
 孫武は、強国の楚の戦力を削ぐため、国境で何度もニセの奇襲をかけ、楚軍を疲労させます。
 決戦の際もニセの情報を出し楚軍を混乱させ、疲労困憊の20万の楚軍を3万の呉軍が打ち破るという劇的な勝利を収めています。
 孫子の始計編には戦いに勝つための大きなポイントが2つ記されています。
 1「張り合うことで敵が疲弊するポイントを攻める」
 2「相手の強みとは違う場所で勝負する」

 以前、当メルマガでも紹介しました「俺のフレンチ」は孫子の戦略と重なるところがたくさんあります。
 一流の料理人が、一流の食材を使い、しかも低価格。
 普通のレストランではできない原価率60%超で食材を提供しています。
 それが可能なのは立ち飲みスタイルの採用でテーブルの回転率を高めているからです。 そのかわりフレンチレストランにありがちな「雰囲気がいい」「特別な会食」は望めません。
 つまり、他のレストランがまねしたくてもまねできないし、張り合えば必ず疲弊するビジネスモデルなのです。
 

【2】凡人を最強兵力へと変える仕組みづくり

 1789年、フランス革命が起こります。
 自由と平等を掲げた平民による大革命でした。
 当時、イギリス、オーストリアなどの列強諸国は、貴族などが身分制度で守られていました。
 フランス革命が周辺国に広がるのを恐れ、列強諸国はフランスに干渉します。
 我慢ならぬとフランスは1792年4月にオーストリアに宣戦布告します。
 ところが、フランス革命政府は、緒戦で負け続けます。
 勢いに乗って8月にはプロイセン軍、オーストリア軍がフランス領に侵攻を開始しました。
 他国から侵入されることによってフランス人の祖国愛は高揚します。
 そして義勇兵が続々と集まり、前線に向かいました。
 兵士の士気は最高潮に達し、フランス軍は戦況を逆転させます。
 このとき、1人の将軍が登用されました。
 ナポレオン・ボナパルトです。

 1793年、イギリス、オーストリア、プロイセン王国、スペイン、ナポリ王国等は第一次対仏大同盟を結び、再びフランスは窮地に陥ります。
 そこでフランスは「国家総動員」を発令。
 国民の各層から徴兵を行い、巨大な国民軍に作り上げます。
 フランス軍は国民軍、列強諸国は傭兵が主力でした。
 このときの戦いを振り返って『戦争論』で知られるプロイセンの研究家、クラウゼヴィッツは「王族による戦争は、傭兵を使う半ば八百長試合だった」と述べています。
 ナポレオンはフランスのために命をかける兵士を育てあげます。
 フランスは軍が20万人を超えたときから、師団をグループ化し、軍団とします。
 自己完結型で作戦を展開する師団制度、軍団制度の完成です。
 師団は現代でいう「事業部制」に似ています。
 師団はそれぞれが補給部隊を持ち機動力を有し、それはまるで1つの製品、1つの顧客に絞って独立採算制をとる事業部と同じでした。
 軍団は事業部をまとめて関連会社化したものと考えればいいでしょう。

 ナポレオンが欧州を席巻した原動力は次のとおり3つあります。
 1 フランス革命で国民の「当事者意識」が高かったこと
 2 大軍を出現させた「国民徴兵制度」を導入したこと
 3 師団をさらに改善した「軍団制度」の遠征力と機動力
 自ら祖国のために戦うフランス兵が、国王に金で雇われた傭兵に負けるはずがありません。
 しかも、国民徴収制度で他国が想像もできないような巨大な兵員を手に入れたのです。
 働く社員が高い当事者意識を持ち、他社に優先する制度を有していれば勝利の大きな原動力となります。
 しかも、そのような意識と制度を持つビジネス組織にカリスマ性を持つリーダーが組み合わされれば、最強軍団として恐れられることになるのではないでしょうか。


3】科学的な数理モデルで「弱くても勝つ」

 「ランチェスターの法則」は軍事的な研究から派生した経営戦略理論です。
 イギリスのフレデリック・ランチェスターは航空工学の研究を重ねる過程で1914年にランチェスターの法則を生み出しました。
 当法則は第二次世界大戦中における連合国軍の作戦に利用されました。
 ランチェスターの法則は100年後、今はわが国のマーケティングや営業戦略で使われています。
 主な法則は2つ。

第一法則「一騎打ちの法則」
 古代の戦闘のように一人が一人を狙い撃ちする戦いの状態においては、
 30人が20人と戦うと、一騎打ちの場合は30人の側が10人残り、20人側は全滅します。

第二法則「集中効果の法則」
 10人と5人が同じ性能の銃を持って、相手の集団を狙った場合、1回目の同時射撃で10人のグループは10発の弾丸を発射し、5人のグループは5発の弾丸を発射します。

 10人のグループには 5発の弾丸が襲うので当たる確率は2分の1
  5人のグループには10発の弾丸が襲うので当たる確率は2倍。
 集団が相互に見渡せる戦場では、2倍の兵力があれば、実際は4倍の戦力差になり、
 3倍の兵力があれば、9倍の戦力差、つまり戦闘力は兵力の2乗に比例することになります。
 つまり何が言いたいかというと、数が多い側のときは「集団で戦い」、逆に数が少ない側のときは「一対一の戦い」に持ち込めということです。
 つねに弱者に集中攻撃をかけることがランチェスターの法則の結論となります。
 ランチェスター戦略の研究家、田岡信夫さんは著書の中で「自社よりも上位にある企業を「競争目標」として定めながら、攻撃する相手は自社よりも下位の弱者にすべきだ」と述べています。
 地域戦略においては、冷酷なようですが、弱い者いじめが最も効果的であり、創造性では上位と張り合いながらも、必ず勝てる下位企業から顧客を奪うことが勝利の定石となります。
 特定の経済圏あるいはカテゴリにおいて、ナンバーワンの市場を獲得する、あるいはナンバーワンの得意先をつくる、あるいはナンバーワンの商品をつくることをめざさなければいけません。
 日本人は特に精神論で戦ってしまう人がたくさんいます。
 数の理論を無視した無謀な戦いでわが国は過去、惨敗を喫しています。
 戦いは人の気持ちを高揚させます。
 ともすれば感情が先走ることになりがちです。
 でも、ランチェスターの法則が示すところは、集団と集団が衝突する場面では、明確な数理モデルが支配する状況になるということです。


 いかがでしたか。
 今日は3つの戦略をかいつまんで紹介させていただきました。
 300ページを超す本の中には戦場で突破口を見つけ、未来への扉をこじ開ける30の戦略がわかりやすく解説されています。

 いつの時代においても、歴史と戦略の2つが最強、最新の武器となります。
 先が見えない今だからこそ未来を探す手がかりとして歴史と戦略を学ぶべきであると、本の結びに書かれています。

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