今回の2019年の統一地方選挙は、公職選挙法一部改正により、2007年からの首長選挙と同様に、選挙期間中の政策ビラ頒布が出来るようになりました。議員ローカルマニフェストの実践を掲げ、政治活動としては既に、議員ローカルマニフェスト実現に向けての実践と理論構築のスタートとして、北川正恭先生が主催されている早稲田大学マニフェスト研究会の「マニフェストSW甲府2015」に公的な形でエントリーしていました。

ローカルマニフェスト2015最新

2015年マニフェストSW甲府 甲府市議会議員佐野弘仁ローカルマニフェスト

そして、この立案した議員ローカルマニフェストの政策を、工程管理でマネジメントし、実現に向け一つ一つ議会質問で推進してきました。昨年2018年度の「第13回マニュフェストアワード、マニュフェスト大賞」にて、このマネジメントシステム、フローチャート、マネジメント方法をまとめて提出しました。2242件の応募のなか、10件の『優秀マニフェスト推進賞(議会部門)』ノミネートのなか、会派受賞の多い5件のなかで、個人で受賞することができました!

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去る2018年11月9日には、六本木ヒルズ森タワーで行われた、第13回マニフェスト大賞授賞式にて、表彰式に出席して表彰を受けましたこと、心から感謝申し上げます。因みに今回は、犬山議会の皆さんがマニフェスト大賞を受賞されました。

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この優秀マニフェスト推進賞を頂いた内容については、「地方議会での議員ローカル・マニフェストの実践~LMマネジメント、発言管理を可視化で推進~」として掲げました。まずは、具体的な公約としてローカルマニフェスト(以下からローカルマニフェストは長いので、LMと表記します)で、政策項目を掲げ、この4年間で実績証明をすること。推進方法として「LM政策サイクル管理計画 進捗表、重点施策管理表フォーマット」を月毎、年毎で記載管理していくこと。この管理をフローチャートとしての流れで廻して動かしていくこととしました。

議員ローカルマニフェスト実現に向けて実践と理論構築のため公平性のある「外部評価での検証」を戴くために、マニフェスト推進賞でのプレゼン内容は以下の通りで進めました。

・「 LM を掲げる!」選挙の 必要性 ~ LM 推進を、より具体化させるため~

① LM を、候補者が住民に正しく、解り易く公開する「アイテム」が必要。

② LM を推進・実現するための「マネジメント システム」が必要。

③ マネジメントシステムを運用していくための「フロー」が必要。

④ LM をマネジメントした「達成度確認」が必要。

・ LM について目指すべき、「ありたき姿!」

詳しくは、PDF版で閲覧可能としましたので、下記URLを

クリックして下さい。

マニフェスト大賞 資料181103確定版

①のアイテムとしては、「2015年マニフェストSW甲府」の共通フォーマットを使用

これは、準公的な形で公開できる制度であること。公約は議員個人が陰に隠れて勝手に言っていれば良い様な、時代では無くなりつつあります。さらに公約と言えば「スローガン的なもの」や「耳に心地よいもの」は市民も厭き厭きしています。

そうでは無く、具体的な政策項目を示すことであり、「あれも、これも」ではなく「あれか、これか」の政策の優位性を見る目が議員にも求められており、正しく選択できることが重要となっていると言うことです。これができてこそ、首長との政策力の均衡が可能となり、善政競争が始まり、議会は二元的代表制での機関競争主義が開始されます。

② LM を推進・実現するための「マネジメント システム」として、「LM政策サイクル管理計画 進捗表、重点施策管理表フォーマット」を作成して運用を開始しました。

簡単に之を言えば、「工程表で議会発言を管理」となります。市民の皆さんにすると、議員が議会で何をしているか分からない、議員は側溝のフタを付けたり、頼めば道路の補修なんかを早くやってくれるから有難い。との間違った評価を言われる場合が有ります。これは議員の行わなければならない「地域サポート」ではありますが、これは準公式な活動。「公式な活動」とは、選挙出馬時に公約として政策項目を具体的に示すLMを住民大衆と約束し、4年間中では、議員に最も重要な「議会発言での質問」で行う、LM推進状況の途中経過を常に住民大衆に示し、4年間の最終では、何が達成できたかLMの政策項目を示すことです。この管理を行うためには「管理表」が必要です。

LM政策サイクル管理計画 進捗表、重点施策管理表フォーマット

LM管理表HP用

③ マネジメントシステムを運用していくための「フロー」が必要として、管理をどうやって運用し、達成させていくかの流れを創ることです。

マネジメントフロー1

マネジメントフロー2

 

DPD無限サイクル

④ LM をマネジメントした「達成度確認」が必要。

従来から議員の公約には嘘が多い、議員がやったと言っていることには嘘が多いと言われがちでした。これには住民大衆に対し、達成度を率で示せば、どれくらいの議員の実力値があるのか?が明確になり、一番知りたいと思う「議員力」が量れることが出来ます。今回は以下に示している通り、現在(2018年9月現在)では、個々の3項目達成率平均で80%となりました。

2015年LM達成度

概略、以上の内容にてプレゼンして、この様な結果としての表彰を戴くことが出来ました。大衆と共にの立党精神を堅持し、今後も住民福祉向上を目指して参ります。

北川正恭先生コメント20181114

マニフェスト優秀賞記事20181110

次に、議員ローカルマニフェスト実現に向けて実践と理論構築のための「学問としての理論の研究」を進めていくため、2017年(平成29年)に山梨学院大学大学院に入学、地方政治学を中心に公共政策を学びながら、2年間を掛けて議員ローカルマニフェスト推進の理論について研究を進めて来ました。修士論文も提出することができ、2019年(平成31年)3月15日に卒業、学位記を頂けたことは、理論は一定のご評価を頂けたということであり、これは望外に嬉しく有難いことと感謝申し上げます。

修士論文 「地方議会におけるローカル・マニフェスト(LM)射程と課題~LM発での議員政策立案能力向上と展開~」

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これにより、❶議員ローカルマニフェスト推進の理論の構築、❷議員ローカルマニフェスト推進の理論証明の外部評価、❸議員ローカルマニフェスト推進の実践、に於ける文献上正しいかの「文証」、理論の正統性の証明「理証」、現実に実践して結果が出るかの証明「現証」の3つの「証明」ができたことに因り、実践できることが証明できるものと確信します。

今後の議員ローカルマニフェストについては、より一層のバージョンアップを図りながら、主目的である議員の政策立案能力の向上で、住民福祉向上を目指していきます。

江藤先生との学位記授与写真

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さあ頑張ろう