「良いお年を!」――まだ6月なのにそんな気分になるワケ
こんにちは。季節外れのご挨拶を一足早く失礼します。
「良いお年を!」
え?…まだ6月ですけど?
きっと、この記事を読んでくださっている多くの方が、今そう思ったことでしょう。
でも、私にとってはこの時期こそが「年末」なんです。
実は今、お正月に向けて発売される年賀状ムック本の締め切り真っ只中なのです。
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8年目の風物詩
この仕事を始めて、もう8年目。
毎年、春が終わり、梅雨が来るころには、どこからともなく編集部から「そろそろお願いします!」という声がかかります。
「えっ、もう年賀状の季節?!」
最初の頃はびっくりしましたが、今ではすっかり私の「季節の行事」の一つになりました。
暑さが本格化する前に、私は一足先にお正月気分にどっぷり浸かるのです。
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「今年はさらに種類が増えるんです!」
今年はありがたいことに、掲載される本の種類が例年より増えるそうです。
どんなレイアウトになるのか、どんなページに載せてもらえるのか…。
完成版が書店に並ぶのが、今からとても楽しみです。
ただし、それに伴って当然、提出する作品数も増えます。
来年の正月なので題材は「午年」に関連するもの。お正月の賀詞もありなのですが、「馬」という字がもともとおもしろいので、今年は余るぐらいの種類が書けました。
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実は「文字」だけじゃない
毎回おまけで必要が「文字ではない飾り要素」のデザインです。
例えば――
墨のにじみで作る模様
筆のストロークで描く線
文字の周りを彩る線…などなど。
普段の作品制作とはまた違った発想が求められるので、これはこれでなかなか楽しい作業です。
「あ、そうきたか!」と編集さんの狙いに応えられるよう、あれこれ工夫しながら筆を動かしています。
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季節感がズレる、でも…楽しい!
真夏にストーブの絵を描いたり、梅雨の真っただ中に「迎春」の文字を書いたり。
これも、季節に関する仕事ならではの面白さです。
作品を書き終えた後、ふと部屋の外を見ると、セミが鳴いていたりする。
「あ、まだ夏も来てないんだった」って、時々現実に引き戻されます(笑)
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最後に…本当に、良いお年を?
ということで、この記事を書いている今この瞬間も、私の中では「年末進行」の真っ最中。
でも、ここであえて言わせてください。
「良いお年を!」
もちろん、またすぐに近況をお伝えしますけどね(笑)
それでは、これからまた追加分の作品制作に戻ります!
発売されたら、ぜひ書店で手に取ってご覧くださいね。
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【あとがき】
こんなふうに、季節感がごちゃごちゃになるのも、クリエイターあるあるかもしれません。
でもやっぱり、毎年この仕事に関われることが、本当にありがたいし、嬉しいです。
次はどんなお題で書こうかな…。